【セルビア旅行記】10:ベオグラードのビザンティン・リバイバル建築巡り
ベオグラード旅行記。完全に超個人的興味で、Serbo-Byzantine・Revival建築(セルボ-ビザンティンリバイバル建築)というものを探し歩き、見て、写真を撮りました。
目次
ビザンティンのリバイバル建築めぐり
ベオグラード観光では、2泊もしたのに毎日おなじようなところをぐるぐる歩いて回るという、効率悪い観光をしてました。なぜならタイトルにあるような、リバイバル建築を探しながら観光してたからです。
Serbo-Byzantine建築と、Serbo-Byzantine リバイバル建築
Serbo-Byzantine(セルボ-ビザンティン)建築とは、中世セルビア正教会建築様式の3分類において、主に1300年~1380年頃に見られた教会建築様式を示しています。ちなみその前に見られた様式をラシュカ様式、その後に見られたものをモラヴァ様式と言ってます。
Serbo-Byzantine建築の主なものはコソボや北マケドニアにありますが、例えばこんな感じ。
Gračanica Monastery - Wikipedia
写真は14世紀のセルビア正教会建築ですが、どうも19世紀になってから、このSerbo-Byzantine建築のリバイバル建築というのがセルビア国内のあちこちに建てられたらしいのです。
そこで、ベオグラード市内にあるリバイバル建築を見て回ってみることにしました。
建物探訪に当たっては以下のサイトを参考にしました。
旧電話局ビル
まず一番ホテルから近そうで、見てみたかったこのビル。1908年の建築だそうです。赤と白のはっきりした色合いがきれいです。
てっぺんのこれは何だろう。透かし彫りのバラ窓風ロゼットが、モラヴァ様式風でもあるなあ、と思いました。良い建物です。
聖マルコ聖堂
次に、古のビザンティン建築を忠実に模写して拡大したような、巨大聖堂です。
ビザンティン建築の特徴であるレンガの一つ一つがそのまま拡大したような作りが、なかなか違和感あって面白い。1931年~1938年に建てられたものです。
Dom Vukove zadužbine
「ヴークの財団の家」という意味らしいです。1871年の建築です。歩道沿いに普通にある感じも良いし、色合いもレトロでかわいらしい感じです。
Igumanova palata
英語では「Iguman's Palace」、セルビアの商人であったイグマノフが建てた宮殿ということらしい。1938年の建築。だいぶ現代的なデザインで、これはこれでかっこいい。
Captain Miša's Edifice
キャプテン・ミシャと呼ばれる商人が建てたもので、現在はベオグラード大学の建物の一部になっています。1863年の建築らしいですが、素晴らしく美しい建物だと思います。
Building at 10, Krunska street
これが本当にSerbo-Byzantineリバイバルなのか、実際のところはよくわからないのですが・・・紹介されていたので一応写真撮ってみた。一見古びたオフィスビルです。各階の窓を縦にフレームで囲む感じはIgumanova palataと似ていて、現代的なデザインになってます。建築年不明。
"Sokol" House
Sokolというのは19世紀にチェコで始まった国民の体力増強運動で、体操組織の名前のことのようです。この建物は複合スポーツ施設。1936年の建築です。白い建物に入口の赤い縁取りが控えめでよいです。
School of Electrical Engeneering "Nikola Tesla"
1956年に建設されたという、電気工学高校の建物。控えめでありつつビザンティン風味がちゃんと生きてて、良いですね。
自分が撮ったリバイバル建築は以上です。参考サイトによるともっと他にもあるみたいなので、興味がある方はじっくり全制覇してみても楽しいのでは、と思います。
(続く)
≪セルビア旅行計画≫
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