2023年8月。バルカン半島の教会めぐりシリーズです。以前一度行ったことがある北マケドニアですが、前回は日程の都合で見られなかった教会を見るために再訪することにしました。
目次
北マケドニアで見てきたビザンティン教会ダイジェスト
場所的にギリシャのすぐ上あたりの北マケドニア。以前1回行っていて、スコピエ、オフリドの有名どころのビザンティン教会は観光済みなのでした。
前回旅行で見てきたのは、スコピエ周辺では
- 聖パンテレイモン修道院@ゴルノ・ネレヅィ
- 聖アンドレア教会@マトカ渓谷
- 聖マルコ修道院@マルコフ・スシチャ
それからオフリド湖畔沿いでは、
という有名どころのみ。下の地図でいうと赤紫のマークのところのみ、です。
マケドニアデナリ札に印刷された「クルビノヴォの天使」(ビザンティン教会の壁画)も見てないし、セルビア正教会の文脈で有名な聖ジョルジュ教会も見ていません。
また、オフリドも日帰りだったので、少し時間のかかる観光地・聖ナウム修道院も行けていません。
ということで、今回それらの見ていない教会、地図でいうと青いマークのところ、いずれも辺鄙な場所にある教会を見に行くことにしました!
2度目の北マケドニアで見たいビザンティン教会
前回の北マケドニア旅行でスルーしてしまい、今回行きたいと思っているのが以下の4つです。
スタロ・ナゴリチノの聖ジョルジョ聖堂
Staro Nagorichane - St. George the Great Martyr - Journey Macedonia
もともとは11世紀の建築。その後、14世紀初頭にセルビア王国のミルティン王によって再建されたときに、内部にフレスコ画が描かれています。ビザンティン建築にしては珍しく、フレスコ画家のサイン付き。グラチャニツァ修道院など、ミルティン王が寄進した修道院のフレスコ画を手掛けたのと同一人物です。
セルビア旅行にて中世セルビア教会をたくさん見てきたため、やっぱりここは見逃せない気がする。
レスノヴォ修道院
Lesnovo - St. Michael & St. Gabriel in Eastern Macedonia
14世紀の建築。この近くの洞窟で修道生活を送っていた、ガブリイル・レスノヴスキという隠者に由来。中世セルビアの王ステファン・ドゥシャンの家臣による寄進で、内部のフレスコ画はセルビアスタイル。
クルビノヴォの聖ジョルジョ聖堂
The Church of St George in Kurbinovo, Macedonia (Св. Ѓорѓи, Курбиново)
建物は小さいですが、内部の素晴らしいフレスコ画が有名。ここに描かれている天使は、「クルビノヴォの天使」と言われており、マケドニアデナリの紙幣のデザインに使われています。
ただ、2023年8月時点で修復工事中に付きクローズとなってました。
ストルミツァのエレウサ修道院
Veljuša (Veljusha) - Most Holy Virgin Eleussa - Journey Macedonia
11世紀の建築。内部の美しい壁画が有名で、11世紀のものと12世紀、14世紀のものがあります。
聖ナウム修道院
聖キリルと聖メトディウスの弟子、聖ナウムが修行し発展させた修道院。今ではオフリド湖畔の一大観光地になってます。
北マケドニアの修道院マップ
ということで、再び北マケドニアのマップです。前回訪問済みの教会は薄めの色にしました。
今回行きたい教会は、北マケドニアの国境沿い、大きな町から遠そうなところに綺麗に散っております。行きやすい場所はすでに訪問済みなのでしょうがないのです。
拠点となる都市はやはりスコピエとオフリドにしました。余裕をもって4日間、全行程5日間を確保して、ビザンティン教会めぐりをしたいと思います。詳しい旅程と訪問予定教会は次の記事で。
(続く)
≪北マケドニア旅行計画≫
- 予定外のトレッキングも。オフリドから行くクルビノヴォの聖ジョルジョ聖堂
- オフリド湖畔の真夏の大観光地。船で行く聖ナウム修道院
- シンボリックなマケドニア十字がある、ストルミツァのエレウサ修道院
- 中世セルビア正教会の聖ジョルジョ聖堂と渓谷のレスノヴォ修道院
- スコピエ旧市街~城壁~新市街の街歩き
- さよなら北マケドニア。この国のアイデンティティ迷子具合に思いを馳せる