超個人的★ヨーロッパ旅行のHow To

ヨーロッパに住んでいる旅行好きです。バックパッカーやキャンプなどはしません(できません)・・・。公共交通機関ばかり利用してきた、これまでの個人旅行記録と旅のHow To。

【ウルビーノ、マルケ州とアレッツォ】ピエロ・デッラ・フランチェスカとロレンツォ・ロットを見に行く(丸3日と半日)

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ルネッサンス時代に栄えた都市で、有名な街はいくつかありますが、どうにも行きにくい場所にある街もあります・・・その一つが、ピエロ・デッラ・フランチェスカの絵画があるウルビーノ。2018年7月、ついにウルビーノに行くことにしました。行きにくい場所ついでに、同じマルケ州の小さな街、レカナーティとロレートも訪問して、ロレンツォ・ロットの絵画も見て、最後はアレッツォまで移動することにしました。

目次

 

ピエロ・デッラ・フランチェスカを見に行く

ルネサンス初期の画家、ピエロ・デッラ・フランチェスカウフィツィ美術館にあるウルビーノ公爵夫妻の肖像画は、自分の好きな絵のひとつです。

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キリストの鞭打ち

この画家の作品で有名かつ、謎が多いと言われている絵が、こちらです。

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「この絵には謎が隠されているんです!」とか言われなくても、素人目にも何がテーマなのかよく分からない、変わった構図。

キリストの鞭打ちというタイトルですが、ムチ打たれているキリストは奥にいて、手前には聖書とは関係なさそうな三人の男が、奥の鞭打ちには関心を示さず、何やら話し合ってます。

この手前3人が誰なのか。よく言われているのが、暗殺されたウルビーノ公とその家臣だとか、または暗殺実行者であるというものです。

最近では、この3人のうちの帽子の男性は、弱体化したビザンツ帝国の皇帝で、西欧諸国に救援を求めている図である、という説も有力なのだそうです。

色んな解釈があるけれども、とりあえずはやっぱり実物が見たい。

キリストの鞭打ちを所蔵しているのは、ウルビーノの国立マルケ美術館です。ドゥカーレ宮殿内にあり、ウフィツィ美術館で見たウルビーノ公爵夫妻が住んでいたところでもあります。同画家のものでは「セニガリアの聖母」という作品も所蔵しています。

 

聖十字架伝説

ピエロ・デッラ・フランチェスカの作品で他に有名なものに、アレッツォの教会にあるフレスコ画があります。

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聖十字架伝説というのは、キリストが磔にされた十字架にまつわる物語で、13世紀には「黄金伝説」という本にも書かれたもの。この聖十字架伝説を場面を絵にしたものだそうです。
現代では馴染みの薄い物語ですが、当時は誰もが知る話だったのかもしれません。ストーリー仕立てのカラフルなフレスコ画、これもぜひ見てみたい!

 

サンセポルクロ、モンテルキにあるピエロ・デッラ・フランチェスカ

アレッツォの郊外にあるサンセポルクロやモンテルキの街にも、ピエロ・デッラ・フランチェスカの傑作と言われる絵画が残されています。サンセポルクロはこの画家の生まれた街だそう。時間があればぜひこちらにも遠征したいです。

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キリストの復活@サンセポルクロ

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出産の聖母@モンテルキ

 

ウルビーノのその他の見どころ

鉄道駅がない、ウルビーノ。ペーザロ駅からバスで訪れることになる丘の上の城壁の街は、ルネッサンス期から今も変わらない街並みなのだそうです。

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上記のピエロ・デッラ・フランチェスカの絵があるほかにも、あのラファエロ・サンツィオの生まれた町でもあります。今でも残るラファエロの生家は、一般に公開されています。

f:id:tabikichi:20190110041759j:plainRaphael's House - Urbino Tour Guide

 

アレッツォのその他の見どころ

アレッツォはフィレンツェ、ピサやシエナと同じトスカーナ州の街。

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ピエロ・デッラ・フランチェスカフレスコ画は、サンフランチェスコ教会にあります。見学は予約制。

f:id:tabikichi:20190114230339j:plainArezzo - Basilica di San Francesco - Polo Museale della Toscana

アレッツォのドゥオモにも、ピエロ・デッラ・フランチェスカフレスコ画が残っているそう。

他に、あの「芸術家列伝」を著したヴァザーリの家、なんてのもあります。

ちょっと前には、映画「ライフ・イズ・ビューティフル」のロケ地となったことでも有名のようです。

石造りの街並みが美しいトスカーナの街。路地や広場を歩くのが楽しそうなところです。


ロレンツォ・ロットも見に行く

ヴェネツィアで生まれた画家、だけども他のヴェネツィア派とは何かあんまり似ていない、ロレンツォ・ロット。美術館で、あれ、なんかこれ面白い・・・って作者名を見たらロットの作品だったということが何度かあります。

この画家はヴェネツィアではあまり認められなかったようで、イタリア各地を放浪しています。放浪先となったローマ、ベルガモアンコーナ、レカナーティ、そして生涯の最後を過ごしたロレートに作品が残っています。

 

受胎告知

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この画家を知ってからずっと見たいと思っていた作品が、マルケ州のレカナーティという街にある「受胎告知」です。

受胎告知は多くの画家に描かれてますが、こんな構図のものは他に知りません。

ロットは何を思ってこう、「驚いて逃げる」マリアの絵を描くことにしたのか、そして実際描き上げてしまったのか、作者の心理過程にすごく興味がわきます。

行きにくいウルビーノと同じマルケ州にあるレカナーティ。この絵を見に、この街にも行ってみようと思います。

 

ロレートの聖母の家

レカナーティのすぐ近くにあるロレートは、ロレンツォ・ロットが死ぬ前に過ごした街で、晩年の作品がいくつか残っています。

でもこの街は、何と言っても、イスラエルのナザレから持ってこられたという「聖母マリアの家」という超特級の聖遺物があることで有名です。

f:id:tabikichi:20190115213517j:plainSantuario della Santa Casa di Loreto

そんなわけで、世界中から信者が訪れる巡礼地です。ロレンツォ・ロット目当てではありますが、聖母の家というのもぜひ見てみたいところです。

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ウルビーノ、アレッツォ、レカナーティ、ロレートの位置関係

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ウルビーノとレカナーティ、ロレートはマルケ州の都市です。そして、どの街も鉄道の駅がありません。厳密にはロレートにはちっさい鉄道駅がありますが、完全に近郊路線のみで、あんまり便利そうじゃありません。公共交通機関派としては、ちょっと躊躇する旅行先。

アレッツォには鉄道駅があって、フィレンツェから行きやすそうですが、郊外のサンセポルクロ、モンテルキに行くにはバス移動になります。

 

マルケ州の街はバスを使う

鉄道駅のないウルビーノはペーザロ駅からバス、レカナーティとロレートはどちらもアンコーナ駅からバスが出ています。とりあえず鉄道でペーザロ、またはアンコーナの駅まで行くことが必要です。

今回は5日間を使って、行きにくそうなこれらの街を欲張りセットにして、ボローニャ空港→ペーザロ駅経由でウルビーノアンコーナ駅経由でレカナーティ、ロレート、ちょっとだけアンコーナ、そしてボローニャ経由でアレッツォを回ってみることにしました。

各都市間の交通に要するおよその時間はこちら。

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詳しい観光日程や行き方は次の記事で。

 

(続く)

ウルビーノマルケ州とアレッツォ旅行計画≫

  1. ピエロ・デッラ・フランチェスカとロレンツォ・ロットを見に行く ⇐今ココ
  2. 各都市への行き方と5日間の観光ルート

ウルビーノマルケ州とアレッツォ旅行記

  1. ピエロ・デッラ・フランチェスカ目当てにウルビーノへ
  2. 小さいけどけっこう面白い。城壁で囲まれた、ルネッサンスの理想都市
  3. アンコーナ経由。ロレンツォ・ロットの絵を見に、丘の上の城壁の街レカナーティへ行く
  4. スピリチュアルってだけではなさそう。ロレートの聖なる家
  5. 2時間弱のアンコーナ観光。岬のてっぺんの大聖堂と、坂の途中の魅力的な教会
  6. アレッツォ半日観光。グランデ広場周辺と、古い教会
  7. 聖十字架伝説ほか、ピエロ・デッラ・フランチェスカのフレスコ画を見る