ピエロ・デッラ・フランチェスカとロレンツォ・ロットの絵画を見に、ウルビーノ→レカナーティ→ロレート→アンコーナ、ボローニャを経由して最後にアレッツォに行く旅行。4日目最終日、アレッツォ旅行記の続きです。
目次
ヴァザーリの家
サン・フランチェスコ教会で共通チケットを買っていたので、サン・ドメニコ教会から近くにあるヴァザーリの家に行ってみました。
ヴァザーリについては「芸術家列伝」を書いた人、ということしか知らないです。本人も画家で、作品を見たことはありますがあんまり記憶に残らない絵だったような。
ウルビーノで見たラファエロの家とついつい比べてしまいますが、一軒家ではなくアパートだから?地味であんまり良い住まいという感じではないです。
ただし天井は豪華。
ラファエロの家の方は、一軒家というところも良かったし、家具や調度品もそれっぽく展示されていて、まさに家!という感じで面白かったです。
が、こっちはけっこう修復されてるみたいで、ギャラリーみたいな空間になってました。
ヴァザーリファンなら色々と興味深いのかも。
面白かったのはこの部屋の壁です。
奥の壁、右側を拡大。
もう一部屋向こうにあるみたいな絵が描いてあるのです。狭さに嫌気がさした本人が描いたのかしら。
サン・フランチェスコ教会の聖十字架伝説
いよいよアレッツォハイライト。予約していた15時に、サンフランチェスコ教会に戻りました。
フレスコ画は主祭壇の奥の空間に描かれていて、見学者はすぐ近くまで入れます。
けっこう高いところにあったりして、写真の撮りにくいものも多かったけど、良かったです!
受胎告知。
アダムの死のシーン。
真ん中が死にかけの老人アダムだそう。
十字架だった木に祈りを捧げるシバの女王。
このシーンの絵が一番良かったです。
ソロモンとシバの女王の会見のシーンです。
下は聖十字架に触れて生き返る人。派手な衣装の人が、世界で最初の聖遺物ハンター、コンスタンティヌス帝の母ヘレナです。
生き返るシーンを拡大して撮りたかったけど、ブレブレ。
ここは人数制限しているだけあって、かなり間近で見られるのが良かったです。
聖書の物語じゃなくて、聖十字架の伝説を描いているところもめずらしい。
アレッツォの大聖堂
アレッツォの大聖堂は、お昼ごろに一回行ったら、昼休みで閉まってました。
サン・フランチェスコ教会の聖十字架伝説を見た後、最後のピエロ・デッラ・フランチェスカを見に、再び大聖堂へ来ました。
観光客がたくさん。天井が綺麗でした。
この大聖堂のどこかに、ピエロ・デッラ・フランチェスカの描いた「マグダラのマリア」のフレスコ画があるというので、歩き回って探す。
・・・すぐ見つかりました。主祭壇の近くの、左の方の壁にありました。
柱のだまし絵的なものを背景にして、赤と緑の衣装を着たマグダラのマリアが立っています。
この絵、すごく好きです!
今回ウルビーノとアレッツォにて、色々なピエロ・デッラ・フランチェスカの絵を見てきましたが、その中で一番のお気に入りになりました。
衣装の色が良い。
表情もいいです。
大聖堂の他の装飾の一部みたいに、唐突にこの人物だけ描かれていて、それもまた面白いです。
大満足の大聖堂でした。
夕方に結婚式が行われるらしく、大聖堂の横にクラシックカーが横付けされてました。可愛い。
ディナー:Antica Fonte
充実のアレッツォ観光を終わらせて、旧市街を出た住宅街の中にあるレストランでディナーにしました。
パスタが美味しい!
肉とかワインとかも美味しくて、店員さんも親切で、デザートまでがっつりいただきました。週末だったので、帰るときにはすごい混雑になってました。
フィレンツェから帰る
ウルビーノから始まった今回の旅行、アレッツォで終了です。
最終日はアレッツォ駅からフィレンツェSML駅まで電車で1時間、そこからさらに空港バスで30分。フィレンツェ空港から帰ります。
鉄道駅がなくて躊躇していたウルビーノやレカナーティに、思い切って行けたのは本当に良かったです。街も絵もすごく良くて、大満足。
ただ、アレッツォからサンセポルクロやモンテルキに行けなかったのが少し心残りです・・・もしまた行けたら行ってみたい。
- ピエロ・デッラ・フランチェスカ目当てにウルビーノへ
- 小さいけどけっこう面白い。城壁で囲まれた、ルネッサンスの理想都市
- アンコーナ経由。ロレンツォ・ロットの絵を見に、丘の上の城壁の街レカナーティへ行く
- スピリチュアルってだけではなさそう。ロレートの聖なる家
- 2時間弱のアンコーナ観光。岬のてっぺんの大聖堂と、坂の途中の魅力的な教会
- アレッツォ半日観光。グランデ広場周辺と、古い教会
- 聖十字架伝説ほか、ピエロ・デッラ・フランチェスカのフレスコ画を見る ⇐今ココ