ブルガリア旅行記10~11日目です。ネセバル旧市街はリゾート雰囲気の中、世界遺産を楽しめる野外ミュージアム。大好きなビザンティン教会をじっくり観光する後編です。
目次
ネセバルはこんなところ
引き続きネセバル。教会観光の後編の前に、真夏のネセバルの空気感を記しておこうと思います。
黒海沿岸のネセバルでは、太陽はじりじり暑いけど空気はさらりとしていて、日陰は涼しい。イタリア中部以南やギリシャなんかは、夏はけっこう湿っててしんどいときがあるけど、ここは海に近いのにそれがないのです。外にいるのが気持ちよい。下の写真はアパートメントのバルコニーでくつろいでたときの写真。
途中でワインを追加。
黒海沿岸は真夏のリゾート
最初サニービーチ(歩道や車道を水着の人々が闊歩する陽キャの街)を経由してネセバルに到着したときは、どんな陽キャとパリピの街に来てしまったかとドキドキしましたが、やっぱり世界遺産の旧市街まで来ると、観光客の雰囲気も変わりますね。。。
もちろんビーチ遊びのついでっぽい観光客もたくさんいますが、我々っぽい(ビーチとか水着に興味なさそうな)推定ドイツ人が、ガイドブックとカメラ片手に教会を回っているのを見て安心したりしました。
下の写真は鮮やかなブルーの観光トレイン。
どこに行くのかな、と思ったらサニービーチとネセバルの往復トレインでした。
なるほど。。陽キャのビーチ民がサニービーチでの遊びに飽きたらここに来るってわけですね。
野外ミュージアムのようなネセバルでも、砂浜が狭くても、ビーチ民はいます。(この写真のすぐ左手にビザンティン教会が建っている。)
旧市街にも人は住んでいる
また、観光客であふれる野外ミュージアム然とした旧市街も、奥の方に行くと観光地っぽい雰囲気から素朴な田舎の村っぽい雰囲気にかわります。
生鮮食品を売る店。
趣のある旧市街エリアの住宅街。
昔読んだ絵本に出てきたような通り道です。雰囲気あります。
ネセバル旧市街のビザンティン建築めぐり(後編)
引き続きネセバルのビザンティン教会めぐり後編です!
Church of Saint Sophia
Church of Saint Sophia、アギア・ソフィア、ミトロポリ聖堂とか呼ばれる、いわゆるここがネセバル(メセンブリア)司教区の大聖堂・・・の跡地となります。
これまで見てきたどの教会よりも大きいのがよくわかります。やはり司教区の大聖堂なので。威厳が違うのです。場所もネセバル半島のど真ん中に陣取ってます。
建築年は5世紀~6世紀。
中央の幅広の身廊の脇に側廊がある、3身廊のバシリカであることがわかります。
周りからみるとこんな感じ。
後陣部は角ばっている。
ネセバルの中心的なランドマークです。無料で自由に観光客が出入りできて、キリスト・パントクラトール教会と同じく、絶好の撮影スポットになってます。
Saint Theodore Church
次は旧市街の奥の方まで行ったところ、住宅街に紛れて存在するSaint Theodore Church、聖テオドール教会です。
ここは共通券にも×と書かれており、中に入ることはできませんでした。
13世紀の小さな教会。
ブラインドアーチの装飾はこちらの面 ↑ にはありますが、こっち側 ↓ はなし。
Church of Holy Mother Eleusa
Church of Holy Mother Eleusa、聖母エレウサ教会はネセバル半島の北側の海沿いにあります。
廃墟でした。
中には入れません。
6世紀の建築で、聖ソフィア聖堂と同じ3身廊のバシリカ式。ですが、海側の側廊は斜面で崩れたのか、海に沈んでしまって現存してません。
下の写真は陸側の側廊と中央身廊の境目の柱。のはず。
海の方まで降りて見上げたところ。これ以上崩れてこないように?補強・修復されてます。
あと近くにはこんな塔が建ってました。
グーグルマップによるとOld windmillとのこと。
カフェ休憩
お昼の時間帯はクローズする教会が多いので、ここで一度カフェ休憩。
そのあと、休憩時間関係なく開いている博物館に先に行くことにします。
考古学博物館
ネセバルの入り口近くにある考古学博物館。共通券に含まれてます。
トラキア人の時代から人が住んでいたとうネセバル。出土品も古いです。
それから、ローマ時代~の発掘品ではやはり金細工が見ごたえありました。
ネックレスとか、指輪とか。
あとビザンティン時代のコインなんかの展示もありました。
博物館前のネセバルマップが良かった。
モノポリーの駒みたいでカワイイ。
Saint Stephen Church
次にSaint Stephen Church、聖ステファン教会です。
塀に囲まれている。
3身廊のバシリカ型。中央身廊の上の方は張りぼての壁がくっついています。
後陣のまるっとしたふくらみ。
反対方向から撮影。良い感じの角度です。
この角度は張りぼて感が目立ちます。
この教会は創建が11世紀で、16世紀と18世紀に増築されているそうです。ネセバルの他の教会で見たようなレンガの装飾模様は見られません。
内部は16世紀~18世紀のフレスコ画が状態よく残っており、これがかなり見ごたえがあって面白い教会でした。
ナルテックスの壁画。
聖堂内。
18世紀の説教壇。まだまだ現役で使えそう。
ペテロに対し、人間を獲る漁師にしてあげよう、の図。
よく見ると左下で魚のバーベキューっぽい絵があって、なんかいい。
天井下にあったキリスト洗礼の図。
左下に人面ナマズがいる。
聖人や王族たちの行列。
ライオンとの絡みが気になっちゃう。
もともとの教会は聖母マリアに捧げられた教会だったらしく、マリア様の生涯の絵も多いです。
一面のフレスコ画をたっぷり見ることができる、良い教会でした。
Saint John Aliturgetos Church
最後にSaint John Aliturgetos Church、聖ヨハネ・アリトゥルゲトス教会です。
修復が行われて綺麗になった状態のようですが、中には入れませんでした。
また修復にはアメリカの財団がお金を出したようで、案内ボードもここぞとばかりに何枚も立っていて、豪華でした。アメリカの「アメリカがお金を出しました!」アピールがすごい。
教会自体はかなり大きいです。建築は14世紀で、内接十字型の典型的ビザンティン教会建築。この教会もレンガのコントラストが美しいです。
修復されたものだと思いますが、ここはブラインドアーチ下部のレンガ模様がとても面白いです。
他の教会でもあったけど、ここが一番レンガの赤と白のコントラストが際立っていて、模様もくっきりはっきり修復されており、見ごたえがあって美しいです。
何パターンもあります。後陣がまたかっこいい。
この後陣のすぐ下が海。見上げるように撮ってみた。
南側にはローマ時代の劇場跡地があるんですが、そこから見たところ。
うーん、良いです。レンガ模様が大変美しい、しかもバシリカ型じゃなくて内接十字型の教会。。。ドームのある姿を見てみたかった・・・!
これにてネセバル旧市街のビザンティン教会めぐりは終了です。さらっと見るなら1日じゃなくても、半日でも見終わるくらいの狭さです。でもお土産屋をじっくり見たり、カフェに入ったりアイスを食べ歩いたりしながらとなると、けっこう時間がかかるかも。
ランチやディナーやコーヒー
ネセバル初日と2日目の夜に行った、アパートメントの近くのブルガリア料理屋さん。
教会めぐりを終えて余った時間は、飛行機の時間までアパートメントで寝たりバルコニーでジュースやワインを飲んだりしてだらだら過ごしました。
あと、コーヒーを飲みに行きました。
1軒目はここ。小さいけどコーヒーが美味しかったです。
2軒目はここ。
タバコ屋兼コーヒーショップになっているお店です。テイクアウトのみ。店構えがおしゃれでした。
暑くて、どちらのお店も冷たいコーヒーにしたけど、暖かいのも飲んでみたかったなあ。
ブルガス空港からソフィアへ
ブルガス空港まではタクシーで行くつもりだったんですが、アパートメントのオーナーが車を出してくれるという。親切!ありがたい。
ありがたく車に乗せてもらって、ネセバルを後にします。
ブルガス空港。
さよならネセバル。天気が良くて、ビザンティン教会は見ごたえがあって、観光客がみんな海とビーチで浮き足立っていて、そのせいで街全体がなんか浮かれた幸せな雰囲気の素敵なところでした。翌日はとうとうブルガリア旅行の最終日。再びソフィアです。
(続く)
≪ブルガリア旅行計画≫
1.ソフィア旅行記
4.ルセ旅行記
5.ネセバル旅行記