超個人的★ヨーロッパ旅行のHow To

ヨーロッパに住んでいる旅行好きです。バックパッカー、キャンプ、ユースやドミトリー泊などはしません・・・。公共交通機関(やタクシー)ばかり利用してきた、これまでの個人旅行記録と旅のHow To。

【ブルガリア】バラとヨーグルトの国、バルカン半島のブルガリア周遊(12日間)

2023年8月。バルカン半島の教会を見たくて、ブルガリアに行くことにしました。ビザンティン教会で調べてみると、ブルガリア国内にいい感じに散らばっていたので、がっつり観光することにしました。

 

目次

 

バルカン半島のビザンティン教会めぐり・ブルガリア

ビザンティン様式の教会建築が好きです。バルカン半島ではギリシャ北マケドニアコソボセルビアと見に行ってきたので、次はブルガリアに行くことにしました。

ブルガリアと言えば、ヨーグルト、そしてバラの花。ですが、教会オタクとしてはやっぱりブルガリア独特デザインの教会、超有名世界遺産の「リラの僧院」でしょう。

リラの僧院

ところでこれは、ネット調べによると19世紀の建築で、ブルガリアの「ポスト・ビザンティン」とか「ネオ・ビザンティン」様式と呼ばれるものでした。中世のデザインではなかったんですね。

ソフィアにある有名なアレクサンダル・ネフスキー教会なども同じです。

アレクサンダル・ネフスキー教会

自分の興味があるのは11世紀~14世紀頃の中世ビザンティン教会建築。では、ブルガリアではどうだったのかと調べてみたところ。。。

ブルガリアキリスト教は、早くも9世紀頃にはブルガリア正教として承認されていましたが、ハコモノである教会建築がブルガリア独自のものとして発展することはなかったようです。

政治的にも「ブルガリア帝国」が一貫して存在していたわけではなく、第一次帝国と第二次帝国の間はビザンツ帝国領で、なんとなく、常時大国ビザンティンの影響下にあったようです。

したがってブルガリアに現存するいわゆるビザンティン教会建築は、9世紀以前のものはローマ帝国時代のもの、中世~14世紀のものはギリシャコンスタンティノープルでよく見られる一般的・典型的なビザンティン建築ということになります。

ネセバルの聖パラスケヴァ教会(14世紀ごろ)

中世にビザンティン様式の影響を受けながらも、西側の影響を取り入れて独自の教会建築を発展させたセルビアとは対照的です。

(参考:セルビアビザンティン建築は3種の独自様式が発展した↓)

tabikichi.hatenadiary.com

ブルガリアでは各地でオーソドックスなビザンティン教会をたくさん見られそうです。

もちろんそれだけではなく、どことなくロシアやウクライナっぽい雰囲気のデザインの、ポスト・ビザンティン様式の教会も、ほかの地域では見られないものなので、それも楽しみです。

 

ブルガリアで見てみたい、ビザンティン教会

ブルガリアで行ってみたい教会を整理してみたのがこちら。なるべく年代順に並べてみました。

 

ソフィアの聖ゲオルギ教会(4世紀)

Church of Saint George, Sofia - Wikipedia

スラブ人・ブルガール人がバルカン半島にやって来る前の時代、ローマ帝国が建設した4世紀の初期キリスト教会。

 

プリスカのバシリカ(9世紀の遺跡)

Great Basilica, Pliska - Wikipedia

第一次ブルガリア帝国の首都だった街。建築技術を持たなかったブルガリア人が、ビザンツ帝国などの影響(おそらく)を受けて建築したバシリカの遺跡があるのです。ただ、遺跡だけなので・・・見には行かないかも。

 

プレスラフのロトンダ(10世紀頃の遺跡)

Round Church, Preslav - Wikipedia

こちらも第一次ブルガリア帝国時代の街。これもビザンツ帝国の影響を受けて10世紀頃に建築されたといわれるロトンダ(円形教会)の遺跡があります。こちらも、遺跡だけなので・・・見には行かないかも。

 

ボヤナ教会(11世紀創建)

Church of Saint George, Sofia - Wikipedia

11~12世紀の教会。ソフィア近郊にある世界遺産です。これは見に行こうと思います。

 

バチコヴォ修道院(11世紀後半)

Bachkovo Monastery - Wikipedia

11世紀後半に創建されたビザンティン教会。プロヴディフに近いアセノヴグラド近郊の山の中にあります。アルメニアジョージアグルジア)系の将軍によって建築されたものだそうです。

 

ヴェリコ・タルノヴォの聖ディミタル教会ほか(12世紀~)

Veliko Tarnovo - Wikipedia

聖ディミタル教会(12世紀)、セバステの40人の殉教者教会(13世紀)などのいくつかの時代のビザンティン教会が見られます。 この街に滞在して教会めぐりするのが楽しそう。

 

アセン要塞の聖母教会(13世紀)

Asenovgrad - Wikipedia

アセノヴグラドにある要塞の中の教会。13世紀の建築。四角い鐘楼が付いているのは、セルビアを経由して西側から伝わったものらしい。(確かにセルビアの教会には四角い鐘楼がくっついてるものが多い。)

 

イワノヴォの岩窟教会(13~14世紀)

Rock-hewn Churches of Ivanovo - Wikipedia

こちらも世界遺産。13~14世紀、第二次ブルガリア帝国時代。洞窟内に描かれたフレスコ、洞窟の穴を利用して作られた教会とかが大好物の自分としては、外せない観光地です。

 

ネセバルのビザンティン教会群(主に14世紀)

Nessebar-Bulgaria | Bucharest Private Transfer (bucharestprivatetransfers.com)

ブルガリアラヴェンナと言われるネセバル。メセンブリアとも呼ばれる街で、古い教会がたくさん残っています。年代は6世紀頃、10~11世紀のものと、最も栄えた14世紀頃のものが多数。リゾート地でありながら見ごたえのありそうな街です。ここはぜひ1泊以上時間をかけて、教会めぐりを楽しみたい。

 

アルバナシの生誕教会(16世紀)

Arbanasi (Veliko Tarnovo) - Wikipedia

これから以降はポスト・ビザンティン時代になります。16世紀頃の建築。有名なフレスコ画は16~17世紀にかけて描かれたもの。

 

トロヤン修道院(16世紀後半)

Troyan monastery | Zig Zag Holidays (zigzagbg.com)

16世紀後半の創建といわれるトロヤン修道院聖母マリアのイコンが有名。建物の雰囲気は良いけど・・・行かないかも。

 

ロジェン修道院(16世紀~18世紀)

Rozhen Monastery - Wikipedia

16世紀の創建。当時のフレスコ画がいくつか残っている。現在の建物は18世紀のものらしい。ここも。。。あえて行かないかな。

 

リラの修道院(10世紀~19世紀)

やはりブルガリアと言えば、世界遺産のこれ。こちらを見ずには帰れません。

 

 

ブルガリア修道院マップ

ブルガリア全土に散らばっています。世界遺産もいくつかあるのに加えて、リゾート地の黒海沿岸なんかもあって、観光的にも周遊してちょうどよい感じ。

行きたい修道院の場所ごとに、

  1. ソフィア周辺(リラ修道院含む)
  2. プロブディフ郊外
  3. ヴェリコ・タルノヴォ周辺
  4. ルセ(イワノヴォ岩窟教会)
  5. ネセバル

と5つに分けて、これらの街を拠点に周遊することにしました。

結果的にビザンティン教会とか関係なく、ブルガリアの有名観光地をめぐることになりました。・・・これは期待度大です!

詳しい行き方や日程は次の記事で。

 

(続く)

ブルガリア旅行計画≫

  1. バラとヨーグルトの国、バルカン半島のブルガリア周遊 ⇐今ココ
  2. 真夏のブルガリアで観光都市をめぐる、行き方と観光ルート

ブルガリア旅行記

ソフィア旅行記

プロヴディフ旅行記

ヴェリコ・タルノヴォ旅行記

ルセ旅行記

ネセバル旅行記