ブルガリア旅行記9~11日目です。ネセバル旧市街はリゾート雰囲気の中で世界遺産を楽しめる、言ってしまえば野外ミュージアム。大好きなビザンティン教会をじっくり観光する前編です。
目次
ネセバルのアパートメント
ネセバルでは、旧市街に歩いてアクセスできそうなこちらのアパートメントを予約しました。
リゾートの街のリゾートマンションなので、プールが付いてます。
部屋は少し狭いですが、キッチンからシャワー、トイレ、冷蔵庫に洗濯機に電子レンジなどの必要設備はすべてそろっていて、バルコニーもあってとても居心地の良い部屋でした。
オーナーはとても親切な人でした。旅行中、だいたいアパートメントの1階ロビーとかにいました。普段はソフィアで仕事をしていて、夏の間だけネセバルでアパートメント運営をしているのだそう。なんか理想的な働き方だなあ。
ランチ
ネセバルについたのが13時過ぎくらい。14時くらいから近くのレストランでランチにしました。
ブルガリアのビール、シュメンスコのなんかクラフトビールが美味しかった。
ネセバル旧市街のビザンティン建築めぐり(前編)
参考:Museum Ancient Nessebar (ancient-nessebar.com)
ネセバルはビザンティン教会群のある旧市街が、出島みたいに一本道でつながっている面白地形です。
旧市街の教会群を見るだけなら、全部回るとしても1日あれば十分かと思います。今回の旅行ではのんびりするため2泊にしました。
・・・やはりビザンティン教会好きにとっては、こここそが本番ってところです。大好きな教会が狭い範囲にぎゅっと集まっている、大好物な地形。それでは帽子をかぶって早速行ってみたいと思います!
Fortification Walls
旧市街への道はこんな感じ。向こうに見える出島がネセバル旧市街です。
日陰のない道を歩く。
到着。入口の門です。
かつてメセンブリアと呼ばれた司教区の入り口です。
もともとは紀元前8世紀のトラキア人の時代から、ここに門があったみたい。ギリシャ時代、ローマ時代を経てビザンティン時代と、各時代で門は増強され補強され利用されてきた、そうです。
もうこの時点で観光客がすごい。お土産屋やカフェがみっちり並ぶ旧市街に、ビザンティン教会が点在しています。野外博物館と言われる所以ですね。
この日はこれでおしまいにして、本格観光は次の日から。
Church of Christ Pantokrator
「ネセバル 教会」でネット検索するとまず出てくるのがこの教会の写真だと思われます。キリスト・パントクラトール教会。
修復されたのか、もともと残っていたのか、屋根もドームも形が残っています。そして、手前の芝生と色とりどりの花壇。フリー素材のネセバル写真もだいたいここの教会です。
美しい・・・デコラティブな後陣部。
13~14世紀の建築なのだそうです。
逆光の中、後ろ側も激写。
やはりこの3つのアプスのある後陣がたまりません。
拡大してもう一枚。
この陶器や金属の埋め込み模様は建築当初のものでしょうか。ギリシャの島とかでこういうの見たことあります。カラフルでかわいいです。
卍の模様、その下のゴシックアーチみたいな模様もリズム感あって良いです!
ただ、門は固く閉ざされて中には入れませんでした。
ネセバル旧市街に入ってすぐのアクセスの良さ、完璧に修復された建物、そして余裕のある広場。。。ということで、ネセバルの「顔」みたいな教会でした。なおかつ、絶好のフォトスポットです。
Church of Saint John the Baptist
次にキリストパントクラトール教会からほど近くにある、Church of Saint John the Baptist、洗礼者ヨハネ教会へ来ました。円筒形のドラムみたいなにょきっと生えたドームが特徴的で良いですね。
ここは入場料が発生します。
共通券があったので、迷わず「all museums」を選択。これは全部観光が終わった後のチケットですが、こんなふうにスタンプを押してもらえます。
この時閉館していたのが、最初に見たパントクラトール教会、それからエスノグラフィーミュージアム、Saint Theodore Churchとなってました。
入口ファサードはこんな感じ。
北側にはカフェのテラス席がくっついていてよく見えない。
シンプルな半円形が3つ並んだ後陣。
もこもこ、モリッとしていてかわいいです。
遠景。やっぱドラム型のドームが可愛いです。。
10世紀の建築で、ビザンティン教会に典型的な内接十字型の教会です。わりと近年に修復されたのだそうです。
内部はがらんとしていて、イコンなどが展示されていました。
壁に描かれたもので残っていたのはこれだけ。
あと、このうっすら消えかけのこちらは、この教会の寄進者でした。
Early Byzantine Terms
ドラムの特徴的な洗礼者ヨハネ教会のすぐ裏側です。ここは初期ビザンティン時代の浴場跡地。6世紀に建てられたものだそう。
ビザンティン皇帝コンスタンティヌス4世がここで足を治療したとの記録が残っているそうです。
Church of St. Spas
次はChurch of St. Spas、聖スパス教会です。
ここは1609年の建築で、オスマン帝国時代に建てられたネセバルの教会のうち唯一現存する教会です。質素な入口・外観が「オスマン帝国時代に建てられた」ことを物語っている。・・・ということは厳密にはビザンティン教会とは言わないのかもしれません。
たしかに・・・すごく質素です。
でも、新しいためかフレスコ画の保存状態が良いです。
新しいといっても17世紀なのですが。。
なかなか見ごたえのある教会でした。
Church of the Holy Archangels Michael and Gabriel
次です。ここも本当にすぐ近く。Church of the Holy Archangels Michael and Gabriel、聖大天使ミカエル&ガブリエル教会。
廃墟のままとなっており、中には入れませんでした。
ただ・・・アーチ部分のデコレーションはとても見ごたえがあります。13世紀の建築で、外壁デコレーションはキリストパントクラトール教会と同じような、陶器と金属の枠のようなものが使用されてました。
後陣も角ばっていてカワイイ。
復元図と、ドームがあったであろうアーチ部分を一緒に撮ってみた。
Church of Saint Paraskeva
次に行くのがChurch of Saint Paraskeva。聖パラスケヴァ教会です。
一身廊バシリカ型のシンプルな建築。13~14世紀のものです。
オリジナルの屋根部分は失われています。今見えるのは修復されたものですが、本来はドームがあったとのこと。
後塵は五角形。にょきっと突き出た感じがかわいい。
アーチの下の部分のレンガ模様が創意工夫って感じで面白いです。
お馴染み、陶器と金属枠のアーチのデコレーションを接写。
さらに拡大。
クッキー型とか余ったお皿を埋め込んだようにも見えます。この陶器の模様はいろんな色がありました。
こちらは内部は博物館となっていて、ネセバルで発掘されたフレスコ画が展示されていました。
中でもこれが面白かったです。1700年代のフレスコ画。
続きます。
長くなったのでここで切りますが、まだ半分くらいなので後編に続きます。
(続く)
≪ブルガリア旅行計画≫
1.ソフィア旅行記
4.ルセ旅行記
5.ネセバル旅行記