サナヒン修道院とハフパト修道院旅行記。2015年の記録です。
目次
サナヒン修道院
エレバンのホテルからタクシーで3時間か3時間半だったと思います。
サナヒン修道院へ到着。観光時はしとしと雨降りでした。
外観
修復中ですが、今は明らかに修道院としては使われてはいない。
山行かば草生すかばね・・・というタイトルがぴったりの、苔と雑草で朽ちる寸前みたいな、雰囲気ある教会廃墟です。2015年のことなので、今ではこの廃墟感も一掃されて綺麗に修復されているのかもしれない。
この円筒形の別棟みたいなのは小礼拝堂かな。なんだろう。かわいい。
修道院や教会装飾で好きなモチーフ、教会を捧げるの図。
濡れた石肌がなまめかしいです。ところどころにあるハチュカル(アルメニア正教会で見られる十字架)も呪術的な雰囲気を醸し出してて、良い。
(この写真のハチュカルはまだあっさりしてるほう。)
内部
内部です。すごく広いです。
かつてすごく繁栄した修道院だったそうで、大きさからもそれがわかります。
幅広の巨大なアーチ、低い柱、ずんぐりむっくりな柱の両端。どれもほかのキリスト教国ではあまり見たことのない独特さで、土着感・・・!
キリスト教とか宗教が根付く前から当たり前に存在していたと思われる、土着のプリミティブ感が魅力的です。
柱の足元の部分は多面体が転がっている。こういうのもどことなく呪い(まじない)的な表現のように見える。かわいい。
ドームは上部に穴が開いていて、陽が差してきました。
修道士か関係者のお墓でしょうか。絵も独特。〇□△だけで描いたみたいな。
錫杖みたいなデザインのお墓。
フリーWi-Fiがあったらしい。
雨の日の観光にぴったりな雰囲気の修道院でした。
周りの雰囲気も雨のせいか秘境感出てます。
すごく良かった。
ハフパト修道院
サナヒン修道院からすぐ近くのところに、ハフパト修道院がありました。とりあえず手近に開いている建物から入る。
内部
内部。大きいです!サナヒン修道院より全然大きいですね。
それと、この天井の不思議な形。
巨大なドーム型・・・?樽の内側みたいな、ヴォールト天井のようだけど多分違う、洞窟の内部みたいな変わった天井の形をしています。
梁の交差する感じも面白いです。
また正方形を重ねた幾何学的な模様の天井や四角い天窓は、ほかの地域のビザンティン教会でも見たことないし、お隣のジョージアでも見たことないです。
どちらかと言うとイスラムっぽいデザインも、やっぱりこの地域の土着デザインかもしれない。中東などの華やか・壮麗なイスラム建築デザインに開花する前の、未分化な源流を感じます。
聖堂ではアプシスに壁画装飾の跡がうっすらと見えました。
こういうところはちゃんとキリスト教会っぽいです。
外観
外に出てみたところ。
不思議な構造です。
アーチの重なり具合が良い。
修道院全貌。
反対側には絶景。。。
ここでもありました、教会を捧げるの図。
ターバンを巻いている人もキリスト教徒ということで良いのだろうか。これも異教徒感ありますが、このエリアの土着民俗なのでしょう。
後ろに回ってみたら、半分丘に埋まってました。
丘に飲み込まれてます。
おとぎ話の世界のようだ。
サナヒン修道院と同様にこちらの修道院も廃墟ですが、木々がなくて開けたところにあるので明るい雰囲気です。
これら二つとも世界遺産というのもすごく納得の、ものすごい個性あふれる修道院でした。
(続く)
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