レッチェ、マテーラ、バーリの3都市観光の旅行記です。2日目は洞窟住居(サッシ)が有名なマテーラ。世界遺産の洞窟礼拝堂(Cripta del Peccato originale)にも見学行きました。
(前回の記事)
目次
- これがマテーラのサッシ
- タクシー乗り場に常にタクシーがいると思ってはいけない
- Cripta del Peccato Originaleの行き方
- サッシの洞窟教会巡り
- マテーラ観光の時間配分のおさらい&マテーラで食べたもの
これがマテーラのサッシ
この日の予定はマテーラ観光。途中15時半から、市街地から少し離れた場所にある世界遺産のCripta del Peccato originale(原罪の洞窟礼拝堂)を予約してます。
宿泊しているバーリからマテーラへはFAL鉄道にて1時間30分。この日は遅れもなく、無事にマテーラ中央駅に到着しました。
ついてすぐ、早めのランチを食べまして。その後サッシ地区を見にいきます。
駅前からサッシまではどことなくリゾートな雰囲気。
そしてこれが・・・マテーラのサッシ!!すげー
思わず声が出るってこういうこと。これからこの街並みの中に入っていくのを考えると本当にわくわくしてきます。
なだらかな坂道を下って、サッシ地区の中心部へ。
広い道から広場に出て、ふと気が付くと14時前。
予約しているCripta del Peccato originaleは、15:30の見学で、15時までにチケット売り場まで来るように、と言われています。
車でしか行けないところなので、タクシーで行くつもりです。そのため、駅前のタクシー乗り場に戻ることにしました。
タクシー乗り場に常にタクシーがいると思ってはいけない
この日、駅を降りたときは広場に2,3台タクシーが止まっていました。
それで安心して、お昼ご飯食べて、ちょっとサッシを見て感動して、戻ってみたらなんとタクシーが一台もいません。
さらに、しばらく駅前に立っていてもタクシーっぽい車が一台も通らない!!というか車自体が全然通らない。
駅の窓口の女性にタクシーなんでいないのか、と聞いてみても英語があまり通じなく、イタリア語で何か言いながらタクシー会社の看板を指さすばかり。今考えればマンジャーレマンジャーレ言ってた気がします。要するにマンジャーレ=食事の時間だからタクシーが一台もいなかったのかも。
しょうがないので、過去にスペイン語を少しだけ習ったことのある主人が電話をかけ、「ウナタクシーペルファボーレ、マテーラスタツィオーネ」と言ったら通じたみたいです。
(スペイン語でplease=ポルファボール、イタリア語ではペルファボーレ。とにかくスペイン語とイタリア語はとてもよく似ているらしい。)
15分くらいしてワンボックスのタクシーが着ました。
タクシーが来た時点で、駅員の女性も窓口から出てきて、何やかやタクシー運転手に話しています。。。が、全部イタリア語なので何を伝えているのかこっちは分からず。
「Cripta del Peccato Originaleまで行って、ここまで戻ってきてほしい。」
その趣旨を、英語と身振り手振りで何とか伝えました。
「Cripta del Peccato Originale」の単語を出したらすぐに分かったみたいで、行って戻ってくるのでチンクワンタ、と示されました。
スペイン語をかじっていた主人のおかげで50ユーロであると理解。
駅員の女性も、英語が喋れないのにイタリア語で「チンクワンタ。OK? チンクワンタ!」と大声でこっちに伝えてくれて、イタリアらしい親切心がすっごく伝わりました。通訳にはなっていない(笑)けど、嬉しいし、ありがたいです。
何とかタクシーを捕まえられ、何とかCripta del Peccato Originaleまで行けそうです!焦りました。
Cripta del Peccato Originaleの行き方
タクシーは大きな道路を外れ、農家の私道みたいな細い道を入っていきました。突き当りにあるレストランみたいな建物が、チケットセンターでした。
写真を撮り忘れたのでここもストリートビューで。
一度ここで車を降りて、15時になるまで待たされました。自分たちの他に3~4組の観光客が来ていました。
15時になると係りの人がやってきて、ここで予約名を確認し、チケットを購入。
その後は再び車に乗って、係りの人の先導する車の後ろにぞろぞろついて行って、洞窟近くの駐車場に車を停めます。
タクシーの運転手も、ここで待っている、とのこと。
駐車場からは徒歩です。このような景色。
ここから降りていくと洞窟が見えてきました。
洞窟の入り口です。ここでオーディオガイドを渡されます。日本語はないので、英語を選びます。
内部のフレスコ画の様子。
この写真を撮ったあとに、ノーフォト。と言われてしまったので、もう写真がありません。
見学はこの洞窟内部に座った状態で、オーディオガイドの説明を聞くというものでした。該当のフレスコ画の部分の説明になると、その箇所がライトアップされるという凝った演出。
英語なので説明もなんとなくしか聞き取れませんでしたが、非常に美しい壁画で大満足でした。
なお、このあたりは昔海底?川底?だったみたいで、貝殻の化石が埋まっていました。
サッシの洞窟教会巡り
再びサッシ地区に戻ってきて、洞窟住居の探索開始。この時点で16時です。
マドンナ・デ・イドリス教会
サッシの教会の共通券で入れるところ。とても分かりやすい立地にありました。内部は写真撮影禁止です。
屋根の上?丘の上?っぽいところにも出られて、別の教会を見下ろすという不思議な構図。
サンタ・ルチア・アッレ・マルヴェ教会
地図上では距離はそんなに離れていないはずなのに、どうやってもたどり着かない、攻略の難しい教会でした。それにしてもなんて郵便配達泣かせの土地なんだ・・・。
だいたい、歩いているところが岩なのか、道なのか、整備された階段なのか判別がつかないところも多くて。この道は何回も通りました。
丘の上から見る絶景。マテーラが観光地として整備されたのは結構最近のようで、それまでは放置されていたとかいう情報をどこかで見ました。
こういうのを見ると、まだまだ洞窟の廃墟が残っていそうな雰囲気です。
やっと到着。。難所でした。
ヴィコ・ソリタリオの洞窟住居
やたらと人の出入りが激しい洞窟があって、行ってみたら住居を再現した博物館でした。これは面白そう。
換気の悪そうな洞窟に、子供を含めた家族と家畜が一緒になって暮らしてる。
台所。
すぐそばに馬。
トイレはベッドわきの壺。想像を絶する衛生環境です・・・。
あまりの衛生環境の悪さに、政府から強制退去を命じられたほどだそうです。
日本語のリーフレットがありました。入場料がかかりますが、面白かったです。
サン・ピエトロ・カヴェオーソ教会
先ほどマドンナ・デ・イドリス教会の上から見下ろした教会に行きました。塔の形が可愛いです。
見学し終えたあたりですごい雨になってきたので、近くのカフェに避難。
雨がどんどん強くなり、店員さんがカフェの入り口ドアを閉めたのですが、あっというまに向こう側が川になっていくのが見えました。段ボールか何かが、すごい勢いで流されていきます。
昨日のレッチェの難(道が洪水のようになり足首まで浸かる)を思い出しました。南イタリアってのは、全体的に排水というものを重要視していないのかも?
雨が上がったので、教会めぐりを再開。離れて見てみると、この教会がものすごく崖っぷちに立っているのがわかって、ちょっと感動です。
マテーラのドゥオモ
マテーラのドゥオモです。やっぱドゥオモだけあって、これまで見てきた教会のなかでも断トツに豪華な内装でした。
サン・ピエトロ・バリサーノ教会
共通券で入れる最後の教会までは、ドゥオモから少し距離がありました。
マテーラの絶景を見ながら歩くのが楽しいです。
こちらが教会です。
ここは共通券で入れる3つの教会の中で一番大きい教会でした。やっぱり洞窟と一体化していて、小さな個人仕様の礼拝堂とかがたくさんありました。こういうのは面白いけど、地震が来たらと思うと、けっこう怖いです。
サン・ジョヴァンニ・バッティスタ教会
サッシ地区の入り口手前にあるヴィットリオ・ヴェネト広場から近いところに、素敵なファサードの教会がありました。
土曜の夕方のミサ真っ最中で、内部はほとんど見られませんでしたが、外観が面白いです。入り口を取り囲む装飾と、人間ぽいキリスト像。
マテーラ観光の時間配分のおさらい&マテーラで食べたもの
バーリを出発したのが9:45頃。12時前にはマテーラについていました。
ランチはガイドブックに載っていたレストランで、開店時刻の12時ちょうどに入店。
イタリアでは12時のランチってすごく早いのです。13時過ぎに退店。
サッシ地区の触りだけ見て、駅前に戻ったのが14時過ぎ。
タクシーを何とか拾って、Cripta del Peccato Originaleのチケットセンターに着いたのが15時前、見学開始が15:30。
駅前に戻ってきたのが16時過ぎ。
そのあとサッシをぐるっと見学して、最後の教会を見たときが19時過ぎでした。9月だったのでまだ日が沈まなくて、ぎりぎり明るい時間帯です。夏だからこそできた観光スケジュールでした。
ディナーは19時半から開店のこちらで。ドライトマトや唐辛子っぽいものがマテーラ郷土料理っぽくてよかったです。
マテーラのFAL鉄道の駅は地下にあります。21時発くらいの電車で、バーリまで帰りました。
(続く)
≪レッチェ・マテーラ・バーリ旅行計画≫