超個人的★ヨーロッパ旅行のHow To

ヨーロッパに住んでいる旅行好きです。バックパッカー、キャンプ、ユースやドミトリー泊などはしません・・・。公共交通機関(やタクシー)ばかり利用してきた、これまでの個人旅行記録と旅のHow To。

【オルヴィエート旅行記】雲海を見下ろす街で、裸体&裸体の礼拝堂に感動

クリスマス前の時期に行った、ウンブリア州の都市スポレートとオルヴィエートの旅行記です。最終日はオルヴィエートの大聖堂や古い教会を観光。

目次

 

オルヴィエートに到着

19時半頃、オルヴィエートに到着です。

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オルヴィエート名物のケーブルカー。崖の上に着いたら、タイミングよくドゥオーモ広場行きのバスが待機してたので、それに乗って市街地まで行きました。ケーブルカーと同じ切符を見せれば乗れます。

夜ライトアップされている、オルヴィエートのドゥオーモ。

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ホテルはここから歩いてすぐの、レプブリカ広場の奥。

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歩いてどこにでも行けて便利でした!

www.booking.com


ディナー:La Paromba

ホテルにチェックインしたのが20時過ぎ。まだイタリア人の夕食時間帯です。日曜なので閉まっているお店も多いかと思い、ホテルの近くにあるレストランをグーグルマップで検索。

そしたら、日本人に人気の有名なレストラン「La Paromba」がホテルのすぐ近くでした。しかも日曜も開いているし、閉店時間も22時と余裕があります。(他のレストランは21時半閉店などが多かった。)

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ということで早速入店。席は8割がた埋まってましたが、座れました。

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ウンブリケッリという手打ち太麺パスタと、セコンドにトリュフオムレツと鳩の赤ワインソース。ウンブリケッリはうどんぐらいの太さ。イタリアのロングパスタに関する過去記事で、スポレートのストランゴッツィと同じ種類みたいにまとめちゃったけど、これ、トスカーナのピチという太麺そっくりです。 

オルヴィエートは白ワインがおいしいとガイドブックに書いてあったので、ハーフボトルで頼んでみました。飲みやすくて美味しい。

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パスタもセコンドも美味しいし、サービスが暖かくて、居心地が良かったです。日本人に人気というのも納得のお店でした。

 

雲海が見える!天空の城感が半端ない

オルヴィエートの朝。この日は月曜なので、ほとんどの美術館・博物館がクローズしているので、お目当ての教会をゆっくり観光する予定です。14時台の鉄道でローマへ戻るので、午前中から活動開始。

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オルヴィエートの街並み。昨日までいたスポレートとはやっぱり、微妙に雰囲気が異なります。オルヴィエートの方が都会っぽいかな。

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ホテルから近かった、カーヴァの井戸。月曜休みです。この蓋付きのが井戸?

古いフレスコ画がたくさんあるというサン・ジョヴェナーレ教会を目指して歩きます。

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入口っぽいものは発見しましたが、正面ファサードを見たかったのでぐるっと回り込んでみると。

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すごーい!!

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どれだけ高いところにいるのか?天空の城感、半端ないです!真っ白。

雲のかかってないところの景色も、普通に見栄えが良い・・・

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雲海から顔を出す孤高の家。

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しばらく非現実感を堪能しました。 

 

サン・ジョヴェナーレ教会

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雲海を見下ろすように建つ教会。

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内部の壁には古いフレスコ画が残っています。

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絵のタッチが様々なので、いろんなアーティストが様々な年代に描いたものだと思います。味があって面白い。

最後の晩餐。f:id:tabikichi:20190118215820j:plain

キリストが枠の向こう側から身を乗り出して説教をしている・・・ちょっと漫画的な描き方が面白い。f:id:tabikichi:20190118215850j:plain

磔にされるキリストと、嘆くマリアの顔アップ。f:id:tabikichi:20190118220017j:plain

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古いフレスコ画をじっくり鑑賞できる、おすすめ教会です。

 

その他の教会など

サン・ジョヴェナーレ教会を出てから、大聖堂までの道までに見た教会や宮殿いろいろです。

サンタゴスティーノ教会
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内部は教会ではなく、彫刻が置いてあるそうですが・・・月曜で閉まってました。

サンタンドレア教会

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隣の塔が文句なしにかっこよい教会。

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地下にエトルリア時代だか、ローマ時代だかの遺構があるらしいのですが・・・それっぽい階段や入口を見つけられず。もしかして有料だったのかな。

天井の丸窓から差し込む太陽がスポットライトみたいになってました。

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ポポロ広場のポポロ宮

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どっしりとカッコいい宮殿。ポポロ宮殿をグーグルマップで見ると、英訳されてPeople Palaceという、なんか公民館みたいな名称になってます。日本語に訳すと「人民宮殿」かな。

サンタンジェロ教会
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正面のメダイヨンっぽい装飾が可愛いです。入ってみたらすごく白い、新しい教会でした。

 

オルヴィエートの大聖堂

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オルヴィエートの大聖堂に来ました。大きい!

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正面ファサードと、下の方の両脇にあるレリーフ旧約聖書と、最後の審判です。

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内部です。

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主祭壇と、コルポラーレ礼拝堂。

サン・ブリツィオ礼拝堂

ルカ・シニョレッリの壁画で覆われたサン・ブリツィオ礼拝堂は、主祭壇の右横にありました。

四方の壁と天井が、これでもかっていう数の人間の肉体で覆われています・・・

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裸体&裸体。肉&肉!!

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思わず溜息の出る色彩、そして裸体尽くし。

描かれているテーマは「世界の終わり」で、最後の審判、天国、地獄、死者の復活、そして偽キリストのシーンです。

個人的に「死者の復活」は、ひとっ風呂浴びた後みたいな清々しさがあって好きです。裸だし。

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シニョレッリの偽キリスト

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美術史の本を読んで、ルカ・シニョレッリが描いた「偽キリスト」がサヴォナローラであるという考察が面白くて、今回の旅行はそれを肉眼で確かめにきたもの。

「偽キリスト」というのは他ではあまり描かれないシーンなのだそう。なんでそれをわざわざ選んだのか、それを理解するための背景がいくつか挙げられています。

シニョレッリにとって、サヴォナローラメディチ家法皇の共通の敵だったという見解です。サヴォナローラの記憶もまだ生々しい時期に、偽キリストをサヴォナローラの諷刺として描いたものだということです。

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後ろから悪魔にささやかれ、それを衆人に説教しているのが偽キリスト。サヴォナローラが語っていたのは神ではなく、悪魔の声だった、と言いたいのでしょう。

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右手前の偽キリストの台座の前には、積み上げられるコインや何か器具類。その左にはユダヤ人の高利貸しからお金を取り上げる人物。サヴォナローラは人々に「富をすベて放棄し、神にささげよ」と言ったらしいので、それを描いたものです。

また、腰に手を当てて人々を監視するかのようなタイツ姿の男性がいます。

これと同じ服装の人物が複数出てきますが、これもサヴォナローラが行っていたことを皮肉っているのだそう。

実際、サヴォナローラは自分の腹心の部下たちを街に放ち、フィレンツェ住民を監視させ、罪人を取り立てたりしてたらしい。

でもちゃんと画面左上のほうで、偽キリストの最後が描かれています。天使に打たれて頭から地上に落ちるさまが描かれています。

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へえ~っていう感じ。シニョレッリもきっとこれを描いたときが、一番テンション上がったに違いない。

 

国立考古学博物館

お昼までまだ時間があったので、大聖堂の後ろにあった博物館に入ってみました。

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ドゥオモ付属美術館やほかの美術館・博物館は、月曜ということで軒並み閉まってますが、ここは開いてました。

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オルヴィエートはエトルリア時代の遺跡とか地下洞窟とかがたくさんあるので、冬ではなく夏の天気の良い日に、涼しい地下探検とかやったら楽しそう、と思います。

 

ランチ:Antico Bucchero

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ランチ場所を探してうろうろしてた時、12時ちょうどくらいでも開店していたお店です。なかなか美味しいお店でした。

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オルヴィエート観光終了

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これでスポレートとオルヴィエート旅行は終了です。

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フニコラーレの駅の隣に要塞跡地みたいな公園がありました。

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やっぱ高いところの街。ジョギングしている人とかいました。

オルヴィエートの駅の看板。「O」の中に謎の顔シールが貼られてました。

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スポレートもオルヴィエートもすごく楽しい、街歩きしがいのある街でした。オルヴィエートはもうちょっとあったかい季節に来てみたかったかな。2泊3日で両方見れて、充実の旅行でした。

 

≪スポレートとオルヴィエート旅行計画≫

  1. 街歩きが楽しそうな、丘の上の古い街。ウンブリア州の2都市観光 
  2. 3日間で両方行く!冬のウンブリア州2都市の行き方と観光ルート 

≪スポレートとオルヴィエート旅行記

  1. 遺跡と坂道と階段の迷路みたいな街、じつはバリアフリー完備で人にやさしい 
  2. 塔の橋と要塞と大聖堂、それから古い教会いろいろ 
  3. 雲海を見下ろす街で、裸体&裸体の礼拝堂に感動 ⇐今ココ

 

【スポレート旅行記】2:塔の橋と要塞と大聖堂、それから古い教会いろいろ

クリスマス前の時期に行った、ウンブリア州の都市スポレートとオルヴィエートの旅行記です。坂道と街歩きが楽しい、スポレート旅行記の続きです。

目次

 

マスケローニの泉

アルボルノツィアーナ要塞のふもとの広場には、特徴的な泉があります。

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マスケローニの泉という名前のこれ。お面の顔が可愛い。

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けっこう大きいんです。存在感もすごい。一緒に写真を撮る観光客がたくさんいました。

 

アルボルノツィアーナ要塞

ここから要塞目指して歩きます。

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門の上部には法王の三重冠マーク。

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この日午前中は天気が良かったです。

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もう一つの門をくぐる。

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アルボルノツィアーナ要塞の中は考古学博物館になっています。博物館に入る前に、展望スポットに行ってみました。

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ずいぶん高いところにあるのがわかります!そして、振り返って要塞を見上げたところがこちら。

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さすが、立派です。

 

国立考古学博物館

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要塞内部の博物館は、スポレートカードで入れます。

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この中にあるカメラ・ピンタという部屋のフレスコ画が素敵でした。

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剥げかけだけど、描かれた人物像が魅力的。

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何かストーリーがあったのかな。

他にも、ロマネスクなレリーフなどの展示があって、けっこう楽しめた博物館でした。

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塔の橋

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博物館を出て、下を見ると谷間にかかった塔の橋が見えます。

ここに行くには一度要塞を出て、法王の門のところまで戻ってから、塔の橋方面の別の道をたどっていかなければなりません。

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これが横からみたところ!谷間が深い。壮観です。

橋には歩道があるのですが、

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この日は通行止めみたいになってて、入れませんでした。残念。歩いてみたかった。

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スポレート大聖堂

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塔の橋から少し下ったところにあるのが、スポレート大聖堂です。

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奥まった立地と階段がかっこいい。

この旅行はここの大聖堂にある、リッピのフレスコ画を観に行こうと思ったのがきっかけ。

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主祭壇奥のフレスコ画は、フィリッポ・リッピの遺作となり、弟子のディアマンテや息子のフィリッピーノ・リッピが完成させたものです。色使いがカラフルですごくゴージャス。

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聖母マリアの戴冠。

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ほかにも、下の方に描かれていた受胎告知のシーンがすごく良かったです。

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この大聖堂の入口のすぐ右には、ピントゥリッキオのフレスコ画で装飾された小さな礼拝堂があります。

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こちらも素敵。見ごたえのある大聖堂でした。

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最後にもう一枚。受胎告知のシーンに虹が出たので。

 

ランチ:Ristrante Apollinare

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お昼はホテルの近くにあったアポリナーレというレストランに行ってみました。

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注文してから、注文していないのにどんどん出てくるパンの盛り合わせに、アミューズ的なお皿。これだけで一食分になりそう。

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パスタはトリュフのストランゴッツィとパッケリ。

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雰囲気も良くて、料理の見た目も素敵。味も美味しかったです。

 

司教区博物館とサンテウフェミア教会

午後は怒涛の教会観光に突入です。

まずランチ後に行ったのは、大聖堂の裏手にある司教区博物館。同じ敷地内にサンテウフェミア教会があります。

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司教区博物館は有料で、スポレートカードは使えません。内部。

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ここから部屋づたいに、サンテウフェミア教会へ入れます。

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がらんとしていて、なんども修復されたっぽいきれいな教会ですが、ところどころに装飾が残ってたりします。

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一本だけ柱が豪華だったり、絵が残ってたり。

 

サンティ・ジョヴァンニ・エ・パオロ教会

午前中は閉まっていた教会ですが、午後はちゃんと開いてました。

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ここもスポレートカードで入れます。

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今は教会としては使われていない建物です。中に入ると英語の解説メモを貸してもらえました。

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イングランドカンタベリー大司教だったトマス・ベケットの暗殺を描いた、最古のものとされる絵画が残っているそうです。ちなみに暗殺(殉教と言われてるみたいですが)は1170年。

これかな。イングランド国王の兵士に殺されたらしい。

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教会の自由と自立のために活動した大司教が、その活動をよく思わない国王派に暗殺された事件です。

遠いイングランドの事件がウンブリア州の教会に描かれている。スポレートは14世紀に教皇領となっており、教会と対立する国王、そのために殉教した聖人、という図式が人ごとでなく感じられたのかもしれない。

・・・っぽい雰囲気のことが、英語の解説に書いてありました。うろ覚え。

小さい建物ですが、古い壁画が見ごたえのある場所でした。

 

サン・ポンツィアーノ教会

これでスポレートの旧市街の観光はほとんど終わり。駅の方に向かって歩くと、城壁の出口がありました。

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振り返って、城壁内に見えた良い雰囲気の泉と、観光ミニトレイン。

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観光ミニトレインはスポレート旧市街の入口、ガリバルディ広場から出ています。

城壁を出て次の目的地はこちら。サン・ポンツィアーノ教会です。

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この教会は地下クリプタが面白い場所でした。教会の人?が電気をつけて案内してくれました。

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絵がたくさんあって、面白い。どれもカラフル。

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トレントのシモニーノという子供の聖人。正式には聖人として認められていないみたいですが。

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この子供の聖人を描いた絵はすごく珍しいんだそうです。

奥の方にも絵がたくさん。

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十字架の腕がながーい。

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クリプタの天井を支える柱が特徴的でした。

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すごく楽しかった。最後に、門を出たところ。

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サン・サルヴァトーレ教会

最後はサン・サルヴァトーレ教会。ロンゴバルド関連の世界遺産です。

ただし修復中で入れない・・・という事前情報を得ていたので、外観だけ見に行きました。

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こんな感じ。この教会は、手前に広い、大きな墓地があるので、暗くなってから行くとけっこう怖いです。

 

これでスポレート観光は終了です。街歩きも楽しいし、要塞と塔の橋は見ごたえあるし、教会のフレスコ画は美しいし、人も親切で、すごく良い街でした!

この日のうちにオルヴィエートへ行きます。夕方の電車なので座席を予約済み。17:52のローマ行き電車に乗り、途中のオルテで乗り換え、19:30頃に到着予定です。


(続く)

 

≪スポレートとオルヴィエート旅行計画≫

  1. 街歩きが楽しそうな、丘の上の古い街。ウンブリア州の2都市観光 
  2. 3日間で両方行く!冬のウンブリア州2都市の行き方と観光ルート 

≪スポレートとオルヴィエート旅行記

  1. 遺跡と坂道と階段の迷路みたいな街、じつはバリアフリー完備で人にやさしい 
  2. 塔の橋と要塞と大聖堂、それから古い教会いろいろ ⇐今ココ
  3. 雲海を見下ろす街で、裸体&裸体の礼拝堂に感動

【スポレート旅行記】1:遺跡と坂道と階段の迷路みたいな街、じつはバリアフリー完備で人にやさしい

クリスマス前の時期に行った、ウンブリア州の都市スポレートとオルヴィエートの旅行記です。まずはスポレートです。

目次

 

クリスマス前のスポレートは賑やか

ローマから電車に乗ってスポレートに到着したのは、日が暮れた直後の17時。

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ここから旧市街まではバスが出ています。が、駅の真ん前の道がなんか賑わっていたので、歩いてホテルを目指します。なお、ホテルの場所は地図の下の方。

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賑わっているのはどうやら土曜の夜マーケット?のようです。クリスマスマーケットかと思いましたが、売っているものは衣服や電化製品、鍋や金物など日用品、それに食品で、あんまクリスマス感はありません。でも家族連れやらで大混雑でした。

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マーケットの道が終わったら、門をくぐっていよいよ旧市街に入ります。

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キラキラの街が素敵!まだ17時過ぎなので、人も多い。

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少し開けた広場では、楽しそうな車がスタンバイしてました。

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だんだん、狭くていい感じの街並みになってきました。

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イイです!!早く日中にならないかなー。こういう道を迷ったりしながら歩きたい。

途中見つけたお菓子屋さんで、夜に食べるおやつ(マロングラッセ)を買ってみました。マロングラッセは冬の季節の限定お菓子です。

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ホテルにチェックイン。

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リベルタ広場近くにあるホテル。広々してて洗面台が大きくて使いやすい部屋でした。

www.booking.com

 

ディナー:Ristrante la Barcaccia

ホテルにチェックインしたら、次は夜ごはんです。お腹が空いてますが、このときまだ18時半。スポレートのレストランはだいたいどこも20時開店です。そんな中、早めに開いてそうなレストランを探して、街なかをうろうろ。

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20分~30分近くうろつき回ったあと、メルカート広場のすぐ後ろにあったこのお店を発見しました。雰囲気がよさげなので、何時から開いているのか確かめようと、ドアのところを覗いていたら。

「入って入って!」と招かれ、中に入れてもらいました。

まだ19時ですけど・・・オープンしてるんですか?と聞くと、ノープロブレム。とのこと。でもテーブルセッティングやってる途中だったし、たぶん絶対19時半か20時オープンだったと思う。スポレートの人、親切。

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お料理はこのあたりの郷土料理がメインのお店でした。

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パスタはストランゴッツィというこの地方の手打ちパスタ。トマトとニンニクのシンプルなソースが絶品。

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肉料理は牛肉とイノシシ肉。デザートもしっかり食べました。美味しかったです!

 

あちこちにあるローマ時代。リベルタ広場から街歩き 

朝になったので早速街歩き開始。この日は日曜で、ホテルのすぐ近くのリベルタ広場では骨董市が開かれてました。

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じっくり見たい・・・けど、この日中に観光したいところがたくさんあるので、ぐっとこらえて先へ進むことにします。

この広場からは、ローマ劇場の跡地を見ることができます。奥にあるのは考古学博物館。

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ドゥルススのアーチ

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歩いていたら狭い道に突然現れるローマ時代の門の一部です。

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建物に組み込まれてる感じになってますが、立派です。横に建っている教会も、基礎の一部はローマ時代のものらしいです。

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スポレートの観光メインのひとつ。ってことで、狭い道ですが混雑してました。普通に車も通ります。 

メルカート広場

少し歩くとメルカート広場。噴水付きの時計塔があります。

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ローマ時代の家

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メルカート広場からすぐのところにあるのが、ローマ時代の家。ここでスポレートカードという共通チケットを買いました。

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床モザイクや一部の壁の絵が残っています。

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部屋数が4~5部屋あったので、かなり大きな家だったと思います。床モザイクも綺麗だったし・・・モザイク好きにはたまりません。

 

坂と階段と泉 

サンティ・ジョヴァンニ・エ・パオロ教会を目指して、迷路みたいな街を歩く。

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こんな階段を降ります。

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古い街にある噴水とか泉が好きです。

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雰囲気が良くてついつい写真に撮ってしまう。

到着~。でも、開いてない。張り紙があって、14時から開くらしい。

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これは午後から見ることにして、スポレートで一番の見どころ、塔の橋とアルボルノツィアーナ要塞を見に行くことにしました。

スポレートのバリアフリールートに感動

アルボルノツィアーナ要塞は、スポレートでも一番高いところにあります。まずはその手前のカンペッロ広場(Piazza Campello)を目指します。

けっこう坂を下ってきてしまったので、上り坂や階段を登らなきゃ。と、歩き出したとき、昨日も通って気になっていた広場を発見。ピンチアーニ広場(Piazza Pinciani)です。

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何が気になるのかっていうと、ここ、広場の左奥、階段手前にエレベーターがあるんです。

昼間の写真を撮り忘れたので、グーグルマップを貼りました。

これと同じようなエレベーター、ホテルの前にもありました。

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ホテルの前のは地下の駐車場に行くのかな?と思ってたんです。上に建物があるわけでもないので。

ピンチアーニ広場のエレベーターもたぶん下に行くのですが、エレベーター前には「メルカート広場はこちら」とか、今から行きたいと思っている「カンペッロ広場はこちら」という矢印表示が出てるんですね。

どう考えても、場所的に単に下に進むだけでは行けない場所なのですが、どうなってるんでしょう。

地図を見ながら、方向的におかしくない?行ってみる?とか言ってたら、ご老人の男性がイタリア語で話しかけてきてくれました。

こっちはイタリア語はわかんないけど、「Piazza Campello」で通じたみたいで、こっちに来い、というジェスチャー。それでエレベーターを降りてみたら。

こうなってました!

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写真に撮るとなんだか近未来的。お年寄りやベビーカーにも優しい段差なしの動く歩道です。傾斜があります。

降りてきたエレベーターはあっち。

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ご老人はカンペッロ広場はあっちだから、と指さしで教えてくれて、そこでお別れしました。

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やっぱりスポレートの人、親切!!

動く歩道に乗って、エレベーターで上がると、アルボルノツィアーナ要塞のすぐ下にあるカンペッロ広場です。はあ~便利だなあ。

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イタリアの古い要塞都市って、丘の上にあって、傾斜のきつい坂が多くて住むには大変なところだと思います。(旅行する分には楽しい。)

ペルージャのケーブルカーやエスカレーターの時も思ったけど、こういう工夫をして住み続けられるようにしてるってことにちょっと感動します。

不便だからって安易に平野部に出て行かない、その土地への愛あってこその工夫というか。

 

ちなみに、この日の午後に発見したのですが、アルボルノツィアーナ要塞に行くためのエスカレーターというのも完備されてました。

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こういうの、良いと思います!
 

 

(続く)

≪スポレートとオルヴィエート旅行計画≫

  1. 街歩きが楽しそうな、丘の上の古い街。ウンブリア州の2都市観光 
  2. 3日間で両方行く!冬のウンブリア州2都市の行き方と観光ルート 

≪スポレートとオルヴィエート旅行記

  1. 遺跡と坂道と階段の迷路みたいな街、じつはバリアフリー完備で人にやさしい ⇐今ココ
  2. 塔の橋と要塞と大聖堂、それから古い教会いろいろ
  3. 雲海を見下ろす街で、裸体&裸体の礼拝堂に感動