2018年5月。シュトゥットガルト州立歌劇場にオペラを観に行ったときの、1泊2日、初夏のシュトゥットガルト旅行記です。
目次
ホテル
シュトゥットガルト州立歌劇場は、シュトゥットガルトのハウプトバーンホフ(中央駅)から歩いて行ける距離にあります。駅と歌劇場の間に位置するホテルを探して、Hotel Am Schlossgartenに泊まりました。
公園に面してる部屋だったので、窓から緑が見えて気持ち良かったです。アメニティはペンハリガン。
公演前の過ごし方
公演日当日の15時頃にシュトゥットガルトに到着。
これまで訪れたドイツの歌劇場とその街は、ベルリンでもドレスデンでもミュンヘンでも、昔から続く王室の名残というか、王宮文化っぽい雰囲気が街そのものの空気みたいに感じられました。
しかしここシュトゥットガルトではヴュルテンベルク王室の雰囲気はほとんどありません。例えば「王室御用達」という枕詞のお店も見かけないです。ベンツとポルシェで景気が良い、工業&商業都市という感じ。
かろうじて、公園や道路の名前にSchlossってついてたり、役所みたいな王宮と、広い公園と、そして今回訪れる歌劇場が過去の王室の名残という感じです。
とりあえず遅いランチを食べに出かけます。
ランチ
お昼は人で賑わう商店街から近いビアハウスで食べました。この街のレストランは、割とどこでも、お昼も夜も通しで営業しているところが多くて助かりました。
シュヴァーベン地方の郷土料理。これが、ちょっとびっくりするくらい感動の味でした!ドイツ料理も地方によってはこんなに美味しいのか~としみじみ。
マウルタッシェン(左)というのがこの南部ドイツの郷土料理です。ガイドブックには、「ドイツ風ぎょうざ」などと紹介されてますが、かなりミスリーディングさせる表現だと思います。自分が表現するなら、「ハーブ入りソーセージの中身を平たくしてクレープで包んだもの」です。長すぎますか?
ローストポーク(右)の付け合わせはシュペッツレという小麦粉料理で、これも美味しかったです。
あと、このお店はビールも美味しかった。
商店街でパン
夜食用のパンを商店街の中のキオスクみたいなパン屋にて購入。しっかりした食感のドイツパンは1つか2つでお腹いっぱいになります。
お昼寝
慌ただしく昼寝。
オペラ 魔弾の射手
シュトゥットガルトはバレエが有名で、本当はそれを見たかったけど、都合の良い公演がなくて、ドイツオペラの魔弾の射手になりました。
魔弾の射手は、このシュトゥットガルトで初めて見たのですが、すごく面白い、楽しいオペラでした!
ドイツ人向けのドイツ語オペラなので字幕はありません。
でも、事前にあらすじを読んでおけば大丈夫。迫力満点の合唱やコミカルな演技などで、話の筋はわかりやすく、すごく楽しめました。
そういえば10歳くらいの正装した子供を連れた家族も多く見かけました。この内容だったら、セリフも歌もドイツ語だし、子供も飽きずにずっと見ていられるに違いない。
ちなみにこの日、主役のマックスについては、一人が歌のみ、演技はもう一人が行う、という案内が館内に張られてました。
もともと予定されてたマックス役の歌手が風邪で声が出ないんだそうです。さらに、ヒロインのアガーテ役の歌手も、インフルエンザで倒れ、急遽代役が演じるそうです。
これらのアナウンスが、開演前に劇場支配人っぽい人からありました。アガーテ役の方は、事前告知を準備する暇もなかったみたい。(オペラ歌手たちの間で風邪が流行ってたのでしょうか。)
さて、一人の役を二人で行うというのはどういうことだろう?と思っていたのですが・・・。
見てみたらわかりました。マックスが登場するシーンでは、舞台の左袖に常に代役のテノール歌手がライトアップされて立っていて、マックスが歌うときは、この彼が発声するのでした。(その間マックス役はあたかも自分が歌っているかのように演技。)つまりアテレコです。
独唱のときはほとんど違和感がないけれど、掛け合いのデュエットなどは、マックスがいないはずの方角から歌が聞こえたりしてちょっとおもしろかったです。
下のカーテンコールの写真、真ん中の小柄なスーツの人が指揮者。隣にいる白塗りの派手な衣装がマックス(演技担当)。反対側の恰幅の良いスーツの男性もマックス(歌担当)。
思うに、代役を立てる予定が、衣装のサイズが合わなかったのでアテレコ方式になったのかもしれません。
このオペラは合唱がたくさんあって、良かったです。シュトゥットガルトは合唱団も有名みたいですね。
すごく良かったので、この後、別の歌劇場で「魔弾の射手」の演目を選んで観に行きました。・・・が、主要な歌部分のみをポーズなしの2時間にまとめた短縮版?で、このシュトゥットガルトで観たものの方がずっと良かったです。
公演日翌日
カフェライシーファー
ホテルの1階で、公園に面したライシーファーにてブランチです。
州立美術館
シュトゥットガルト州立歌劇場の後ろ、道路を渡った向こう側に、州立美術館(Staatsgalerie)があります。
入ってみるとけっこう広くて、すごく有名な絵があるってわけではないですが、なかなか楽しめる美術館でした。
これはカラッチの作品。マンテーニャの「死せるキリスト」と構図が似てます。
作者名失念。
レンブラントです。
ムンク。このほか、ミロ、パウル・クレー、ピカソなど、現代の作家のものがたくさんありました。
生ガキ。
これも作者名失念。老人二人の距離感が良い。
またもやシュトゥットガルト料理
美術館の後は、やっぱり美味しいドイツ料理を食べようと、前日とは別のお店に行ってみました。
またもやマウルタッシェン。スープに入った前菜扱いのものです。それと根セロリのサラダ。ポークとグリルチキン。美味しかったです!
でも、もう一回行くなら前日のお店かな。利用しませんでしたが、サラダのビュッフェみたいのをやっていたので、お腹が空いている人にはありがたいお店だと思います。
シュトゥットガルトは歌劇場も美術館も、商店街もレストランもビール醸造所も、中央駅の周辺をうろうろするだけで手の届く距離感で、とってもお手頃便利な街でした。料理がおいしかったのでまた行きたいな。
シュトゥットガルト州立歌劇場・旅行マップ
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