1泊2日のシエナ旅行記の前半です。サン・ドメニコ教会、聖カタリナの家、ドゥオーモと関連施設、サンタ・マリア・スカラ救済院の旅行記です。
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【シエナ】フィレンツェからバスで行くシエナと、シエナの観光ルート(丸1日と2時間半) - 超個人的★ヨーロッパ旅行のHow To
目次
シエナの街
バスを降りて、ホテルの方角に歩き始めたら見えるのがこれです。大聖堂!斜面沿いのトスカーナのレンガ色の家が素敵。
ホテルはここ。斜面沿いにあって、不思議な構造でした。
サン・ドメニコ教会
ホテルに荷物を置いたら、シエナの聖カタリナの頭部があるというサン・ドメニコ教会から観光スタートです。
この教会も、丘の上にあります。
近くまで行って、見上げてみるとかなり大きい。
中も広い!ところで内部の写真撮影は禁止だったみたいで、知らずに撮ってしまったこの1枚しかありません。
聖カタリナの礼拝堂は、小さな空間ですが、彼女の生涯を描いた素晴らしいフレスコ画で彩られていました。
シエナの聖カタリナの家
次はこんな道を通って、先ほど礼拝堂を見たシエナの聖カタリナの家、というのを目指します。
残念ながらこちらも内部は写真撮影禁止。外のテラスっぽいところにある彫像だけ撮影しました。
シエナの聖カタリナ。なんだろうこのポーズ・・・。
この方は、1300年代の裕福な家に生まれたお嬢様でしたが、夢でキリストの啓示を受けたとかで、親の決めた結婚に逆らって、ドミニコ会へ入信。そのとき12歳。
その後もキリストとの神秘的結婚や、聖痕を受けるなどの幻視体験や神秘体験を繰り返したとのこと。晩年はアヴィニョンにある教皇庁をローマに戻すよう尽力したことが有名です。
写真撮影できませんでしたが、その生涯を描いたフレスコ画の部屋がありました。また、礼拝堂も細かいタイル張りの床でなかなかゴージャス。
ほとんどはこの人がいなくなってから綺麗に装飾されたものだと思いますが、台所の跡地、みたいなくぼみがかろうじて当時の生活っぽくて良かったです。
信者や巡礼者も多く、慕われている聖人っぽいので、大っぴらに言うのはあれですが・・・幻視とか神秘体験って言ったもの勝ちではないのかしら。
聖カタリナの家の裏手にあった雰囲気たっぷりの井戸。
ランチ
サン・ドメニコ教会と聖カタリナの家の中間くらいのところにあるレストランにて。
観光客向けっぽいレストランで食べる、なんてことないパスタが普通に美味しいのがイタリアの街のいいところ。
ブランダの泉
雨が降ってきました。この長い坂を下っていきます。
坂の終点辺りでこのかっこよい古い施設に突き当たります。
ブランダの泉。シエナは丘の街なので、地下に水路が作られ、水を貯めておくこういう施設がいくつか作られたらしい。
水キレイ!!この日は2月、すっごい寒いです。おまけに雨。しかし、綺麗な水はどんなに寒くても癒し効果抜群です。心がすっきり洗われるっていうか。
魚群・・・。色が映えます。
ブランダの泉の向こう側にそびえたつのが、さっき見たサン・ドメニコ教会。それにしても貯水施設一つでこのたたずまい。美しいです。
時間がたくさんあれば噴水・泉めぐりもやってみたかった。でも今回はとりあえずここを見て満足です。
坂を上って、大聖堂を目指します。途中見かけた、上下分離タイプのドア。
大聖堂の後ろ側まで来ました。チケット売り場までもう少し階段をのぼります。
ドゥオーモ
ドゥオーモです!フィレンツェから日帰り観光する人たちも、こことカンポ広場だけは見て帰る、というくらいシエナの代表的観光地。
チケットショップ。後ろの方にカフェがあります。
ドゥオーモ内部は、柱や壁のストライプ模様がカッコいいデザインでした。
床モザイクもたくさん見ました。
あと、主祭壇を囲むようにずらっと並ぶ聖堂参事会席。この座席の背面が見事な木象嵌です。近くまでは行けないので、明るさが足りない中、カメラの望遠機能を使ったりして堪能しました。
大聖堂の内部にある小部屋がピッコロミニ図書館です。
ゴージャス!壁の両側には大型の讃美歌集などが、美しいページを開いた状態で展示されてました。
フレスコ画はピントゥリッキオによるもので、ピウス2世の生涯を称えるものです。気になった脇役たちを激写。
すごく見ごたえのある大聖堂でした。確かに観光のハイライトになるだけのことはあります。
サンタ・マリア・スカラ救済院
次はドゥオーモの向かいに立っているサンタ・マリア・スカラ救済院に行きます。
ここは恐るべき広さと深さを持つ建物でした。正面入り口からは想像できません。
まず、入ると、順路にそっていくつかの部屋を見ることができます。この辺はまだ元気なので、ひとつひとつが興味深く、面白いです。古い礼拝堂。
いくつか部屋を通り過ぎたあたりで、最も有名なフレスコ画の部屋があります。
慈善介護の間、というらしいです。壁一面に、かつての救済院の日常生活が描かれているのです。
これは結婚式っぽい。
裸の人に服を与え、貧しい人にパンを配る。
ケガをした人を治療する。
この絵はよくわからないけれど、スカラって梯子という意味なので、何かそれを象徴するものだと思います。
もしたっぷり時間があるとかでなければ、ここを見たら引き返すで良いと思う。ここから先には、迷宮並みに広い、深い地下施設が待ってます。
運命の分岐点。ここから地下に行くと、長いです。
地下には、カンポ広場にあるガイアの泉のオリジナル彫刻が保管されています。が、そこに降りていくまでにいくつもの小部屋や狭い道を通ります。このような礼拝堂っぽい空間も。
・・・どこまで行ってもまだ地下があるという状況で、疲労が好奇心を上回る瞬間を体験しました。
ようやくガイアの泉の展示ゾーンに到達しました。ここでは、オリジナルの彫刻の展示のほか、プロジェクションマッピングで、この泉がどうやってつくられ、オリジナルはどうやって撤去され、レプリカはどのように置き換わったのか、の変遷を動画で映してました。
これが映像。写真で撮ってみたら凄くきれいに撮れてびっくりです。
けっこう深いところにある、このガイアの泉展示ゾーン。しかしここが終点ではなかったのです。まだ階段があるし、まだ彫刻を展示している部屋がある・・・けどもう十分だったので、地上へ戻りました。
ドゥオーモ付属美術館
続いて、付属の美術館へ。シエナ派と呼ばれる画家たちの宗教画や祭壇画を多数展示しています。
入ってすぐに目につくのは、13世紀のステンドグラスです。大きくて見ごたえありました。
そしてこれが、シエナ派のドゥッチョによる荘厳の聖母。かつてドゥオーモの主祭壇にあったそうです。
金色の輝きを存分に味わえるように、照明を落とした薄暗い部屋に展示されています。けっこう大きな作品なので、離れたところに椅子が置いてあります。
あと、こちらの祭壇画も良かったです。
こっちの聖母はこんな顔。
そして、やたらイケメンのペトロ。天国の戸締りは俺に任せろ!みたいな。
何かもの言いたげな二人。
ちなみにこの美術館の3階から、展望ゾーンへ行けます。建設半ばで頓挫したという新ドゥオーモの壁の上です。人数制限しているみたいで、待っている人がけっこういました。
この写真の真ん中の壁の上の方です。
天気が良かったら街が一望できて楽しいかもしれない。
クリプタと洗礼堂
付属美術館のあとは、クリプタと洗礼堂を観光します。クリプタは、入った最初の空間にカラフルな壁画がありました。
こんな感じです。
そしてここも、先ほどのサンタ・マリア・スカラ救済院のように、階段や小部屋がどこまでも深く続いていきます。丘の上に建てられた地の利を生かした建築ということでしょうか。
先の方にいっても壁画らしいものはなかったので、適当なところで引き上げました。
洗礼堂は、大聖堂の後陣部にくっつくように設けられています。
内部は素晴らしかったです。
フレスコ画がすごい。
これで大聖堂まわりの観光は終わり。どれも思っていたよりもすごく見ごたえがあって、けっこう時間がかかってしまいました。
(続く)
≪シエナ旅行計画≫