2018年2月。フィレンツェから近い、トスカーナの古都シエナが面白そうなので行ってみます。
目次
フィレンツェからの日帰り旅行先で人気
フィレンツェからのエクスカーションとして人気の旅行先シエナに行くことにしました。行ってみようと思ったのに特段の動機はないです。
ただ、いろいろな美術館で「シエナ派」と呼ばれる宗教画が展示されていて、そんな一大派閥を作ったシエナという街が少し気になっていたくらい。でも色々調べていくとなんか街自体が面白そうなところです。
12世紀から15世紀の間にほぼ今の街並みが完成
ユネスコ世界遺産にもなっているシエナ歴史地区。この街並みは12世紀から15世紀にかけてほぼ今の姿になったそうです。まさに今に残る中世の街並み。
扇形に広がるカンポ広場は、世界一美しいと言われている・・・みたいですが、正直写真を見ても特に何とも思いませんでした。
それよりも、丘の上の一番高いところにそびえるゴシックな大聖堂のたたずまいが素晴らしくて、これはすごく素敵。
Cathedral - Sites - Siena Opera della Metropolitana
他にも、シエナの聖カタリナの家があったり、路地や建物や坂の傾斜がなかなか面白そうです。
シエナの水めぐり
もう一つ、街の歴史などを調べていて気になったのが、シエナの街に水を運ぶ機能です。
丘の街シエナでは、水を都市に運ぶための機能が発達していて、街の地下には水路のトンネルがあるそうです。あちこちにある中世の噴水、貯水施設はその重要性を示すように、かなり装飾的に建てられた模様。
もし時間があるなら噴水・泉めぐりをするのも楽しそう。
シエナの主な観光地
ドゥオーモ、ドゥオーモ付属美術館と周辺施設
シエナの街の代表的な建築で、堂々としたゴシック建築の大聖堂です。見どころは内部の床モザイク。
Siena Duomo,Cathedral of Siena:Visit the Duomo of Siena & its Treasures
また、大聖堂内の小部屋、ピッコロミニ図書館はピントゥリッキオのフレスコ画が必見ポイントのようです。
Siena Duomo,Cathedral of Siena:Visit the Duomo of Siena & its Treasures
ドゥオーモ付属美術館では、シエナ派の祭壇画や彫刻などを見られます。
Museum - Sites - Siena Opera della Metropolitana
他にも洗礼堂、クリプタ、それに大聖堂の屋根の上の回廊など、複数の見るべき場所が集まった複合施設です。
どこを見るかによってチケットの値段が異なるので、あらかじめ見学するところを決めておいた方が良いかもしれません。
Opera - Siena Opera della Metropolitana
サンタ・マリア・スカラ救済院
Explore Siena's Santa Maria della Scala Complex in Siena
ドゥオーモのファサードと向かい合って建つ、地味目な建物です。もともとは病院や貧しい人々を救済するための施設だったそう。その後何世紀もかけて増築されたり広がっていき、今では博物館として公開されています。
内部の部屋にある施設の歴史を描いたフレスコ画が有名です。
Explore Siena's Santa Maria della Scala Complex in Siena
カンポ広場と市立美術館(プッブリコ宮)
カンポ広場は扇形に傾斜のかかった広場です。夏はここでパリオという競馬が行われます。扇形の広場の一番低いところにあるのが、市庁舎でもあるプッブリコ宮。内部は市立美術館として公開されています。
Siena,Italy:Tourist Guide to Siena,Visit Siena Italy with Siena Pass
シエナ派の画家ロレンツェッティの「善き政府の効果、悪しき政府の寓意」というフレスコ画が有名。
シエナの聖カタリナの家
Itinerary in Siena: Following St Catherine
神の啓示を受けた、ということで予言をしたり奇跡を起こしたらしい修道女の家です。アヴィニョンにある教皇庁をローマへ戻すべき、と訴えたことでも有名です。カタリナという名前の聖人はもう一人、伝説級に有名な殉教者がいるので、シエナの聖カタリナ、と「シエナの」をつけて呼びます。
聖ドミニコ教会
聖カタリナの頭部が聖遺物として納められている教会。
国立絵画館
Siena - Pinacoteca Nazionale - Polo Museale della Toscana
シエナ派の有名な画家、ロレンツェッティやシモーネ・マルティーニなどのコレクションがあります。
サリンベーニ宮
シエナのメインストリート、バンキ・ディ・ソプラ通り沿いにある建物。14世紀に作られた銀行家のお屋敷です。
サン・フランチェスコ教会
内部にはシエナ派の有名な画家、ロレンツェッティの礼拝堂があります。この隣にあるサンベルナルディーノ祈禱堂もフレスコ画が美しいそうです。
パリオ
毎年7月と8月の2回、カンポ広場で行われる競馬の行事。シエナの街の地域別にチームが分かれていて、それぞれのチームごとに競うイベントです。
噴水・泉
Visit the Ancient Fountains of Siena through the Old Town
個人的に気になっているシエナの古い泉めぐり。カンポ広場のガイアの噴水の他、街のあちこちにある古い泉が気になります。代表的、かつ装飾的にも見ごたえのある噴水はこちらのサイトで紹介されてました。
Visit the Ancient Fountains of Siena through the Old Town
ボッティーニと呼ばれる地下水路についてはこちら。
Bottini in Siena - the town's underground river: (invitationtotuscany.com)
シエナの観光時間と宿泊地
シエナに行くには、フィレンツェからバスか電車で行けます。今回は、より街の中心部に近いところに到着するバスで行きます。
1日目(土)11:25 シエナ Viale Tozzi着
2日目(日)14:10 シエナ Viale Tozzi発
観光できる自由時間は、1日目の11時半から2日目の14時までということで、丸1日と2時間半です。
シエナのホテルはバス停からも近いここにしました。
斜面だらけのシエナの街でも高いところにあるみたいで、窓からドゥオーモが見えました。
パリオについて
個人的に、旅行中にお祭りとかイベントに参加したいとはあまり思わない方です。この計画で行くシエナ旅行は2月なので、真夏の競馬イベントのパリオは全然関係ありません。
ところが、2018年10月、たまたまシエナを再訪したときのこと。ちょうどその週末に秋のパリオの臨時開催というものを控えていたようで、お祭り雰囲気のシエナをちょっとだけ味わうことが出来ました。
まず、街のそれぞれの地区に、そのチームの旗が垂れ下がってます。
そして、小さい子供から学生から大人まで、男も女も、地区別の旗の柄のスカーフを首にまいて、昼から街を闊歩してます。スーツをびしっと着こなして、その上にスカーフを巻いているグループもいました。
また、チームの歌?を歌いながら行進する一団もいました。
その日は平日。仕事とかどうしてるの、と気にするのも野暮な雰囲気です。
カンポ広場の一番外側が馬の走るところになるようで、土がまかれ、ローラーで整地作業中でした。周りのカフェやレストランの前には、ひな壇状の観客席を設営中。
プッブリコ宮には入れませんでした。閉鎖中のようです。
レースの本番の日ではないものの、このような盛り上がりっぷり。広場の片隅で応援の練習をしている人たちもいました。
ということで、もしパリオを目当てにシエナにいくのなら、レース本番の少し前から滞在してみたら、街全体がどれだけ浮かれているかがわかって、面白いかも。
ただし、プッブリコ宮など一部の観光施設は見れないこともある、というのを頭の片隅に入れておくといいと思います。
(続く)
≪シエナ旅行計画≫