超個人的★ヨーロッパ旅行のHow To

ヨーロッパに住んでいる旅行好きです。バックパッカー、キャンプ、ユースやドミトリー泊などはしません・・・。公共交通機関(やタクシー)ばかり利用してきた、これまでの個人旅行記録と旅のHow To。

【ギリシャ旅行記】10:メテオラ観光の最後はカランバカのビザンティン教会

ギリシャのパトモス島、ロードス島、メテオラ旅行記、10日目~11日目。カランバカのビザンティン教会観光と街並みの様子です。

 

目次

 

 

カランバカの11世紀のビザンティン教会

メテオラ観光の続きです。

朝からメテオラの奇岩を登ったり降りたりしてくたびれ果てた後、最後にカランバカの街はずれにあるビザンティン教会によってもらいました。

奇岩の上に建つ教会と違って、土地が広く安定している?ためか、堂々たるバシリカ型の大きな教会でした。

これは真横から見たところ。背景のそびえたつメテオラ奇岩が素敵です。

観光客はほかに誰もいなかったのですが、入口に座っている方が照明をつけてくれました。ありがたや。

説教壇

圧巻のフレスコ画。久しぶりに見るバシリカ型の教会です。やはり内接十字型の聖堂よりも壁面積が横に長く、広いです。見学にも時間がかかるってもんです。

聖堂の真ん中に石の説教壇。このタイプの説教壇がビザンティン教会にあるのは珍しいと思いました。こういうのはイタリアのロマネスクな教会で見たことがあるんですが、ビザンティン壁画に囲まれてると違和感がある。

と思っていたら、後ほど読んだ本によるとこの教会は初期キリスト教会(4~5世紀)の上に作られたものらしい。この説教壇もその時代のものってことなら納得です。

気になったフレスコ画

色鮮やかで見飽きません。

下は頭蓋骨を並べた車に轢かれる人間、洞窟の悪魔。地獄の描写だとは思いますが、描写が具体的でなんかにぎやか。

もうひとつがこちらのフレスコ画

これはアリウス派を異端として断罪したニカイア公会議フレスコ画だと思います。真ん中で足蹴にされた状態なのがアリウス派の司教アリウスだと思う。

で、少し離れて描かれてるこちらがエフェソス公会議かカルケドン公会議だと思います。足蹴にされているうち一人は異端とされたネストリオス派のネストリオスだと思うけど、もう一人は誰だろう。。

昔見たガイドブックか何かで、メテオラの修道院にニカイア公会議フレスコ画 or イコンがある、というのをうっすら覚えてました。(メテオラじゃなくてアトス山だったかもしれない。)

初期の異端として有名なアリウス派が、正統派の司教に足蹴にされるという構図が面白くて。

上の絵は紹介されていた絵そのものではないけど、見つけることができて嬉しい。

これでメテオラ修道院6カ所+カランバカの教会、の7カ所の観光は終わり。

ホテルスタッフに2日に分けて観光すればよい、と言われていたものの、1日で全部見ることができました。ただしすごい体力を使いました。

 

2日目ディナー

疲労が限界突破のこの日の夜は1日目のお店とは別のこちらのお店です。

小皿料理のお店です。ここもすごく美味しかったです・・・!

たいして期待もせずに頼んだエビがめちゃくちゃ美味しくてびっくりしました。内陸の街なのに。ギリシャ人はシーフードの扱いがイタリア人と同じくらい上手だと思う。

3日目・カランバカを散歩

メテオラ観光が1日で終わったため、最終日は何もしない疲労回復の日になりました。ホテルの庭に出てみたり、天気も良かったのでちょろっと散歩とかしました。

カフェ

カランバカ駅までの道を辿っている途中にあったカフェ。

コーヒーとドーナツ。

カフェの店内の窓から、そびえたつメテオラが見えるのです。

 

カランバカ駅

翌日に列車でアテネに戻るので、チケットを買いに来ました。

ネットで予約・購入できるはずなのですが、なぜかこの旅行前の時期、チケット購入ページにアクセスできなくなっていたので、有人窓口で買います。

この日はクリスマス当日で多分祝日なんですけど、開いてました。よかった~

無事チケットを買えたので、昼寝をしにホテルに戻るところ。

なお、ちょうど良い時間を選んだら、直通列車ではなくバス→列車の乗り換えルートチケットになってました。

バスは駅舎の前に、出発時刻の15分前ごろに来ます。

 

3日目ディナー

最後のカランバカの夜。一番にぎわってる広場の角にあるお店に入りました。ここの料理も美味しかったです。

 

(続く)

【ギリシャ旅行記】9:クリスマスの大混雑メテオラは日本でいうところの初詣感覚(たぶん)

ギリシャのパトモス島、ロードス島、メテオラ旅行記、10日目。クリスマスお詣りで大混雑のメテオラ修道院観光日記です。

 

目次

 

 

 

メテオラ観光に行こう

前日にカランバカ入りして、翌日の朝9時から張り切ってメテオラ観光に出発。メテオラタクシーを利用します。この日はたまたま、クリスマスイブの日曜日。

ホテルも満室かというくらいの混み具合だったので、タクシー運転手に今日はメテオラでイベントか何かあるのか?と聞いてみたんですが、特にないと言う。クリスマスには修道院に行く、というのがギリシャ人の過ごし方らしい。

ちなみについ1週間2週間前は閑散としていて観光客なんて一人か二人しかいなかったそう。人の多いホリデーシーズンにぶつかってしまったようです。

アギオス・ステファノス修道院

最初はここです。何故ならこの日は日曜日で、翌日の月曜日にはクローズしてしまうから。もし他の修道院から先に回って、ここが見られなかったら悲しすぎるので、一番最初に来ました。

オープンの9:30少し前に到着したので、猫と遊んで待ちました。

メテオラで唯一、坂や階段を登らずに中に入れる修道院です。入口まで崖と崖の間に橋が渡されていました。ちょうど朝日が修道院の影を落としているところ。

聖堂はわりと最近修復か再建されたもののように見えます。

ここを含む全メテオラ修道院は内部撮影禁止です。それぞれの中のフレスコ画は見てそれなりにおお~と思った記憶があるんですが、どれもぼんやりとしか記憶に残ってないです・・・。中よりも外の景色の方が凄すぎて。

 

アギア・トリアダ修道院

道路脇でふいにタクシーを止められ、ここから次の修道院だ、と言われたところ。

あそこまで歩くらしい。

今いる崖を降りてあそこの奇岩のふもとまで歩き、そこから急な階段を登って行くのだという。このとき初めて、えっメテオラけっこう歩かされる?らくらくタクシーツアーなのに?!と思ったわけです。

下りの道中、写真を撮る観光客も併せて撮ったところ。

ふもとに到着。ここから登りです。

階段途中の景色。

ハードでした。これがあと4つあるということか。

ここのビザンティン教会はなかなか良い感じの形でした。

それから、空中の電線のようなケーブルの終点。人や荷物を運ぶ用だと思う。

こちらは垂直方向に人や物を持ち上げる装置。かなりアナログ感あふれていたので、今は使われてないかも。

 

ヴァルラーム修道院

そろそろ11時。この頃から人の数と車の渋滞がすごいことになってきました。

運転手はメガロメテオロン修道院に案内しようとしたのですが、路駐だらけの道があまりにも進まないので、先にヴァルラーム修道院になりました。運転手イチオシの修道院だそうです。

この修道院はさっきよりは登らなくても良さそう。。。ほっ。

到着です。広い!こちらメテオラでナンバー2の大きさの修道院とのこと。

聖堂のビザンティン建築具合も、広い面積の広場のおかげでやすやすと撮影できてありがたい。

良いですね。。。良い形です。

ドームが2つ並んだ感じが良いです。

なおこちらの修道院は地下に博物館を備えていて、そこがかなり興味深く面白いところでした。

この最初の写真がすごくメテオラっぽくてかなりイカしてる。網の中に入ってるのは修道士。人間です。

寄付者の名簿をリスト化した帳簿。

オスマン帝国時代のスレイマン二世の手紙。メテオラ修道院の財産への干渉禁止、との旨。奇岩の上で厳しい生活をするキリスト教活動は容認されていたということかな。

100年前のメテオラの修道士の生活の様子。やっぱり修道士を網に入れて引き上げる図が面白いです。

メガロ・メテオロン修道院

相変わらずの渋滞を抜けて、メテオラで一番大きいメガロメテオロン修道院へ。見える範囲ですでに巨大。ちょっとした集落に見えます。

ところで、ここから修道院敷地内に入るまでが長かった。たとえるなら真夏の富士山、夜明け直前の9合目から山頂までの渋滞といったところです。

カトリックプロテスタントの教会でよく見るクリスマスのイベント、クリスマスミサとか宗教曲のコンサートとか、そういうイベントがあるわけでもないのに。この人・人・人は一体何だろう。。。

ようやく敷地内に入れて、下の写真はオーソドックス教会でおなじみの、ロウソクに火をつけて砂の上に立てるやつの行列です。

これを見て腑に落ちたというか。

自分なりの推測ですが、最も近いのは日本の初詣感覚なんじゃないでしょうか。子ども連れのファミリーとか、夫婦やカップルとか、男女混合の若者グループとかがみんなマイカーで来てメテオラ修道院巡りをしている。スマホで集合写真を撮ってインスタにアップしている。

クリスマス(お正月)は修道院(神社)行っとかないと!みたいな。ロウソクの列(お賽銭)に並ばないと!みたいな。ちなみにメテオラの複数の修道院で、メモ用紙に何かお祈りとかお願いごとを書くっぽいエリアも見ました。(絵馬。)

メテオラ最大の修道院だけあって、聖堂のビザンティン教会も大きく立派です。

これは聖堂の後陣部なのか違うのか・・・よくわからないけれど、出っ張った部分の感じも非常に好きです。

降りる時も大渋滞。向こうにさっき訪問したヴァルラーム修道院が見える。

 

ルサヌー修道院

次は左上のこれに登ります。さすがに疲労がたまってきました。。。

ちなみに右手にはヴァルラーム修道院のかっこよい要塞みたいな壁が見えます。

ルサヌー修道院はとても小さな修道院のため、登ってしまうと建物の全貌がわかりませんでした。こちらかろうじて入口の様子。

この修道院で撮れたビザンティン教会らしい様子はこのドームだけ。

でもやっぱり景色がすごいのです。

かつての修道院跡地らしきものを発見しました。

降りる時、反対方向の階段を少し上って、何とか修道院の全体像を激写。

にょきっと突き出た奇岩から修道院が生えたみたいに見えます。メガロメテオロンとかの巨大コンプレックスもいいけど、こっちのミニマルな方も限界修道院生活という感じが出ていて、わくわくします。

アギオス・ニコラオス修道院

メテオラ最後です!ここは最後の最後で登りが一番しんどい修道院でした。

やはり景色は良いです。

廊下に飾られていた猫と修道士の絵が可愛かった。

ちなみにこちら、階段だけでなく坂道も混合されており、下りはけっこう膝に来ました。

メテオラ奇岩群の修道院巡りはここで終了。

おもしろいほど観光客がいなかったパトモス島とか、ゴーストタウンのロードス島から移動してきたため、ようやく大混雑のなか観光らしい観光ができて楽しかったです。

ただし登山&下山がセットということで、疲労で限界突破。この後最後に平地の教会に連れて行ってもらいます。

(この疲労もあって、イパパンティ修道院の訪問を諦めたのは前回の記事のとおり。)

tabikichi.hatenadiary.com

 

(続く)

 

【ギリシャ旅行記】8:どう行っても登山になる絶景メテオラ、拠点の街カランバカに到着

ギリシャのパトモス島、ロードス島、メテオラ旅行記、9日目~11日目。クリスマスの大混雑メテオラ観光のまとめです。

 

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ロードス島からアテネ経由・メテオラに移動

エーゲ海の海がキラキラ光る(最終日のみ)、閑散としたロードス島からギリシャのど真ん中・メテオラまで、1日かけて移動しました。

道中、タクシーの運転手さんから、ギリシャ人がクリスマスに必ず食べるというお菓子をおすそ分け頂きました。

これ、同じものがホテルのカウンターでも食べ放題になってて、なおかつ部屋にも置いてあって、なんだかんだで3日間でたくさん食べました。

到着したときには真っ暗。

ホテルはメテオラの麓の街、カランバカ。

www.booking.com

オフシーズンで人のいないロードス島から移動してきて、メテオラもどうせ人いないだろうと思っていたわけですが。なんか駐車場がびっしり車で埋まってました。スーツケースを下ろした旅行客が次々とホテルに吸い込まれていく。あれ、なんか人・・・多くない??

 

メテオラ修道院めぐり計画

メテオラの奇岩の上に建つ有名修道院は6カ所あります。加えて、カランバカの平地に11世紀のビザンティン教会が1カ所。

今回はそれに加えて、ちょっと遠くにあるYpapanti monastery(イパパンティ修道院)にも行きたかったのですが、結局有名6カ所+平地1カ所しか観光しませんでした。

メテオラの修道院リスト

これがホテルから示された、メテオラの観光可能な6つの修道院のオープン時間。

やっぱり冬は、どの修道院も閉まる時間が早いです。ちなみに各修道院の上にある数字は、フロントスタッフの人が教えてくれた階段の段数。あっ・・・タクシーで行っても階段とか登るのね。

フロントスタッフ曰く、「1日では回りきれないから2日かけると良い」と言う。朝9時にタクシーで出発するのがいいんじゃないか、と提案されたのでそうすることにする。

ただし結果的に1日で6カ所+1か所を回り切ることができたので、2日目はのんびり疲労回復の日に充てました。

観光手段・タクシーにして良かった

1時間20€と、まあまあ高いけど、おとなしくタクシーにしてほんとに良かったと思いました。全部見てカランバカの教会にも回ってもらって6時間でした。

トレッキングルートもあるということでちょっと迷ったのですが、選ばないで良かった。何故ならタクシーで行った場合でも、駐車場から修道院までかなりの階段や坂道を登らされるからです。(ちゃんと調べていなかった・・・行ってみて知った。)

例です。写真右下から左上まで登ります。

例その2です。写真撮ったところから見上げてる建物まで階段を登ります。

タクシー使ってもこんなにしんどい、よわよわ体力の持ち主なのに、これ全部足だとどうなってたんだろう。。。トレッキングルートを楽しめるのって普段から登山とかトライアスロンとかやってる人くらいじゃないのか。若い人は平気なのだろうか。

なお夏の間は電動自転車のレンタサイクルがあるらしいです。(冬はやってませんでした。)夏はどうかわかりませんが、今回、メテオラは車で大混雑&大渋滞だったので、車と同じ車道をサイクリングというのはかなり神経使うかも。。。という感想。それに、やっぱり階段は自転車を降りなきゃいけないので結局体力が必要だと思いました。

イパパンティ修道院はタクシー運転手からも難色を示される

ところで当初予定していたイパパンティ修道院については、まずホテルフロントから「観光客向けにオープンはしていない」との情報を得ました。

でもそこまでの道はあるはずだから、見に行くだけ見に行きたいと思ったのですが、翌日のタクシー運転手から「道が悪いから車では行けない」というようなことを言われました。(イレギュラーな質問だったみたいで、陽気で流暢だった英語がなんかふわふわした感じになった。)行くなら歩きになる、とのこと。

まあー今思えば2日あったんだからトライしても良かったのかもしれませんが、まず6カ所回った時点で想定以上に疲れたというのと、「行ってもどうせ中には入れない」というのがネックになって行きませんでした。

ここからイパパンティ修道院に行けるよ~と教えてもらった山道の入り口。6か所回った後のことで、疲れ切って写真を撮ることもできなかったため、グーグルマップを置いておきます。舗装されていない道でした。

 

カランバカの夜

到着した夜のホテルの部屋。

デスクの上には例のクリスマスのお菓子がリボン付きボックスに入ってました。

名前なんていうんだろう。

夕食はカランバカのメイン通りを歩いて見つけた、にぎわっているお店にしました。

たらふく肉を食べました。

ギリシャ料理美味しくて大好きです。

メテオラ観光旅行記は次の記事に続きます。

 

(続く)