フェロー諸島旅行記、その1です。トースハウンに到着した日と、観光1日目の北方島嶼部をめぐるツアー記録。
目次
初日のトースハウン
フェロー諸島に着きました!
フェロー諸島の玄関口はヴォーアル空港です。トースハウンから結構離れたところにあります。バスもあるけれど、1日8本くらいしか走ってません。
ということで必然的にタクシーになりました。乗合タクシーはひとり200DKK(デンマーククローネ。)クレジットカードで払えます。
今回エアBnBで借りたアパートには屋上がありました。屋上からはトースハウンの港と向こうの島が見えます。
トースハウンを歩いてみました。
屋根に草を乗せた家があります。
魚を干しているのはレストラン。
港の先の少し高いところから、街を見たところ。
観光1日目はNorthern Islandsツアー
フェロー諸島に到着して初めての観光は、Northern Islandsというツアーにしました。フェロー諸島でも北の方にある島をめぐるツアーです。
ガイド兼運転手は20代の若いお兄さん。ちなみにフェロー諸島の人たちは、北欧ヴァイキングの末裔らしく、みんな明るい色の髪の毛に色素の薄い肌と目で、背が高いです。
トースハウンから車を走らせてしばらくして、見えてくる風力発電。すごい勢いで回ってました。
展望ストップその1
しばらくして車が停まった場所。
羊の大群が普通にいました。本当に羊の島。
もこもこ~
ここでは羊を見るために停まったのではなくて、こんな景色を見るために停まったのです。
なだらかな緑色の向こう側に島。絶景。方角的にコルトゥル島(Koltur)と思われます。
展望ストップその2
これまた絶景が見えてきたところで、車を停めてくれました。素敵!
そして、斜面にあるコケを乗せた家。
このファンタジックな家はフェロー諸島の刑務所なのだそうです。ガイドによると満室になることはない、と言ってました。犯罪率の低さはフェロー人の誇りみたい。
Navia
フェロー諸島の羊の毛を使って作る、Naviaという毛糸製品ブランドのお店に連れてかれました。フェローセーターって有名なのだそうです。
このときは買わなかったのですが、後日、ニットキャップを持ってこなかったことに気づいて、ここじゃないお店でNaviaブランドの帽子を購入しました。
しっかりしたウールはほとんど風を通さないのであったかいです。
https://www.navia.fo/en/
ランチ。フェロー諸島は捕鯨する国
ツアーには昼食も含まれてました。Runavikという街でツアー参加者とガイドでランチ。
このときの、参加者の中東の女性とガイドとの会話。
女性:あなたの会社のツアー、Whale watching(鯨ウォッチング)はないの?
ガイド:Whale watching?ないよ。Whale hunting(鯨ハンティング=捕鯨)ならやるけどね。
女性:・・・。
ガイド:huntingは苦手?まあ、好き嫌いあるからね。
捕鯨が当たり前のことのように、さらっとしゃべるガイドのお兄ちゃん。
確かに、アイスランド旅行時ではあちこちでWhale Watchingツアーの看板を見かけたし、レストランでは入口に「We love Whale, だから鯨は食べない」的なステッカーが貼ってあるところもありました。
一方フェロー諸島では、いろんな会社のガイドツアーなど一通り見ましたが、Whale watchingというのを見かけたことがありません。
ガイドによると、フェロー諸島の捕鯨は、外海に鯨を捕りに出るのではなく、港の近くに鯨の群れが近づいたところを、村人総出で追い込み漁を実施するもの。釣果(っていうのかな)は、世帯ごとに分け合うんだそうです。なお、ここらで捕れる鯨はゴンドウクジラという種類で、イルカくらいの大きさのやつだそう。
ヨーロッパにも捕鯨国があったのか!と新鮮な驚き。後で調べてみると、やっぱり反捕鯨団体から相当な妨害行為を受けているらしい。
・・・と、内心興味しんしんだったところ、幸運にも、翌日その現場を目の当たりにします。
ヴァイキング時代の住居跡
Leirvikという村で、10世紀ごろのヴァイキングの住居跡を見学。
この街には巨大な釣り針モニュメントがありました。
クラクスヴィークの教会
ボルウォイ島(Borðoy)で最も大きな街、クラクスヴィーク(Klaksvík)では、フェロー諸島の伝統的な建築方法で建てられたという教会を観光。
北欧らしい、木と柔らかい照明の教会です。
天井には船!
クノイ島のカールと巨大落石
最後に訪れたのがクノイ島(Kunoy)の素晴らしい谷です。カールって氷河の跡なんでしたっけ?
ガイドがここの清流の水をペットボトルにくんで、参加者に紙コップで配ってくれました。
冷たくて美味しい。
谷間の下の方に、こんもりとした林が出来てました。谷間が風よけになって、木が育つのかも。
中央にあるのは、カールの上の方から落ちてきた石だそうです。すごい大きい。
上によじ登れるロープ付き。
ガイドはいつの間にかジャンパーを脱いでセーター一枚に。(左端注目。)さすがフェローっ子。ツアー参加者はダウンとか着て、みなしっかり防寒してます。
クノイ村
少し海沿いに出たところでトイレ休憩。
すごく小さな村です。
下の写真の手前の家の後ろにある小屋は、フェロー諸島伝統の燻製小屋なのだそう。板と板の間に隙間があり、風をとおして、肉を干したり燻製したりするのだそうです。
こんな小さな村にも小学校。
ロイヤルシップを目撃
トースハウンへの帰り道、フィヨルドを入っていく船を見て、ガイドがロイヤルシップだと教えてくれました。
フェロー諸島はデンマーク自治領。独立の機運も高まっているようですが、デンマーク王室はそれなりに人気があるみたいです。ちなみにこの船には女王の娘だか姪だかが乗っていて、誕生日をフェロー諸島で過ごしに来たのだとか。
すごいラッキーだ!みたいに言うので、参加者みんな、写真を撮りまくる。
船はすっきりしたデザインですが、案外地味。派手派手しくしないのがデンマークの美的センスかも。
Northern Islands ツアーマップ
行ったところ、寄ったところを確認しながら地図にしました。
(続く)
≪フェロー諸島旅行計画≫
- フェロー諸島に到着。緑色の島を北の方まで見に行く ⇐今ココ
- 見てきた!フェロー諸島の絶景2つと捕鯨の現場
- 海から見るフェロー諸島。断崖絶壁のヴェストマナバードクリフ
- 難易度Easy。トースハウンからキルキュボーまでハイキング
- トースハウン周辺の観光と、食べたものの記録