2018年4月。バイエルン国立歌劇場にオペラを観に行ったときの、1泊2日のミュンヘン旅行記です。
目次
ホテル
バイエルン国立歌劇場はミュンヘンの観光地のど真ん中にあります。この歌劇場に一番近そう、と思われるのはHotel an der Oper。
大通りから一本入った裏道にある小さなホテルでした。
公演前の過ごし方
公演日当日の昼過ぎ、ミュンヘンへ到着。中心部に着いたのはもう16時でした。
王室御用達、カフェダルマイヤー
王室御用達の有名食料品店、ダルマイヤー。コーヒーが有名です。
お昼を食べていなかったので、ホテルにチェックインする前にこちらに直行しました。
季節柄、Spargel(シュパーゲル:アスパラガス)のメニューが出ていたのでこれをチョイス。お腹が空いていたのでシュニッツェルをトッピング。
これがびっくりするくらい美味しいシュパーゲルでした。
ヨーロッパでは3月~5月くらいに、どこでもこのホワイトアスパラガスが季節ものとしてお店のメニューに出てきます。スーパーにもどっさり並びます。
今までも食べたことはありました。でもここで初めて、本当に美味しい、と思いました。ヨーロッパ人が旨い旨い言って食べてるのはこれのことか!と納得。
そしてそのあと、ケーキとコーヒーです。
ケーキは奥のショーケースに行って好きなものを選べます。
Nusstorte(ヌストルテ:ナッツクリームとスポンジの間にキルシュっぽいジャムが挟まっている)が、ダルマイヤーのコーヒーとベストマッチして悶絶の美味しさでした。
もうひとつのKäsetorte(ケーゼトルテ:チーズケーキ)も美味しかったです。が、コーヒーと合わせた感じはヌストルテの方が一枚上手な感じ。
お昼寝
お腹いっぱいになったら、ホテルにチェックインして、そそくさと昼寝。公演を100%楽しむために、夜に劇場に行く前は必ず昼寝しています。
オペラ マクベス
バイエルン国立歌劇場は、すごく大きくて、その割に控えめな装飾の歌劇場でした。質実剛健、といった雰囲気。シャンデリアも他のクラシカルな劇場とくらべると、どこか地味な印象。
この日の演目はヴェルディのマクベス。シェイクスピアの戯曲です。
かなり込み入った話なので、事前にちゃんとあらすじを頭に入れておいてよかったです。
・将軍マクベスは、魔女から「スコットランド王になる」という予言を受ける。予言を現実とするため、マクベス以上に野心を持つマクベス夫人と共に、国王ダンカンや、友人バンクォーを殺害してスコットランド王になる。
・ところが殺害した者の亡霊を見たり、手に血がついている幻影を見たりと、不安で精神が危うくなっていくマクベスとマクベス夫人。マクベスは亡命した貴族マクダフの家族を殺してしまう。人々に恐怖政治と恐れられる。
・不安になったマクベスはもう一度予言を求めて魔女を訪ね、「バーナムの森が動かない限り安泰」「女の股から生まれた者には殺されない」との言葉をきいて安心する。
・しかし、殺害された前国王ダンカンの息子と、妻子を殺された貴族マクダフは、マクベス討伐の準備を進めていた。いよいよ討伐の日、兵士たちを木の枝に偽装させ進軍したことから、「バーナムの森が動く」ように見えたとのこと。このあたりでマクベス夫人は自殺。
・最後、マクダフとマクベスの一騎打ちの際、マクダフは帝王切開で生まれたから女の股からは生まれていない、と告げてマクベスを殺す。ダンカン王の息子が晴れて国王になる。
という、魔女の予言がちゃんと当たってるところが面白い、全体的に暗いイメージの復讐劇です。
マクベスはバリトンで、暗く、低く、不安な感じの歌ばっかりというイメージ。だんだん精神を病んでいくマクベス夫人のソプラノは、最初から最後まで、ほぼ悲鳴みたいに歌っていたという印象。
そこに出てくる正義の味方、殺されたダンカン王の息子(マルコム)とマクダフですよ。この2人はテノールなのです。
・・・このときのテノールの正義の味方感、主役感と言ったらなかったです。それまでずっと押さえつけられてたように暗い舞台だったのが、一気に雰囲気が明るい感じに。
テノールってずるい。本当持って行くな、と思いました。
昔聞いたことのある話で、テノールのオペラ歌手を志していた若手学生が、その道の権威の先生に、「君の声はテノール向きではない」と言われて、声楽をすっぱりやめて、別の楽器に転向したのだそう。
今回のマクベスで、テノールの華々しさを見せつけられたので思い出しました。
貫禄のマクベス夫人。
夜食
ホテルの真向かいにハンバーガー屋兼バーみたいなお店があって、深夜も営業していたのを発見。
お店の外観は翌日の朝、写真を撮ったもの。
公演日翌日
朝からやってます!ホフブロイハウス
ホテルから歩いて行ける距離に、有名ビアハウス、ホフブロイハウスがありました。ドイツと言えば、ミュンヘンと言えば、のホフブロイハウスです。9時からやってるので朝食がてらに行ってみることにしました。
ドイツっぽい店内。さすがに朝なので空いてます。ちらほらお客さんもいて、朝からゆっくりビールを飲んでたり、夜遊びの帰りらしい若者グループがいたり、私たちのような観光客もいました。
朝なので全てのメニューが出せるわけではないらしい。ミュンヘン名物のヴァイスヴルストと、普通のソーセージ。それとパン。そしてせっかくなので朝ビール。
アルテピナコテーク
バイエルン王国が当時どれだけ強かったかのか、ここに集められた名画を見るとわかるかも。今回の旅行でオペラの次に楽しみにしていた観光地です。
訪問時は修復中で、一部見られない作品もあったようですが、そのためすごくリーズナブルなお値段、1ユーロか2ユーロで入れました。
デューラーの自画像。有名なので、とりあえず撮ってみた。
歴史の教科書などで見たことのあるポンパドゥール夫人。
一方、庶民の娘。
作者は違うけどどちらもロココな時代のフランスの画家のものでした。庶民の娘の方にも、ちゃんとロココ感が漂っていて、すごくフランスっぽいです。
同じような構図の絵を見つけたので撮ってみたもの。
美術館では個人的に恒例となっている、フランドル絵画の生ガキショット。
アップにして撮りました。
イタリア絵画です。聖母子像は左から、フィリッポリッピ、レオナルドダヴィンチ、ラファエロ。
フラ・アンジェリコの宗教画。背景の水に突き落とされている人が気になる。
作者名を忘れてしまいましたが、印象に残った少女の絵。
ブリューゲルの作品も、一枚見ることができました。
その名も農民天国。昼寝中の枕にしている木の上には食事。
ゆで卵や豚肉がナイフとともに歩いてやってくる。 素敵!
改装中にも関わらず見ごたえたっぷりの美術館でした。改装が終わったらまた見に行きたいところです。
ミュンヘンでラーメン
美術館を堪能したら、遅めの昼ごはんを食べてミュンヘン旅行は終了。ドイツでは有名なラーメングループ、匠のミュンヘン店に行ってみました。
けっこう遅い時間なのに並んでます。
ラーメン。混んでて、出てくるのが遅かったけど、文句なしに美味しかったです。
ラーメンでしめて、ミュンヘンオペラ旅行も終わり。
バイエルン国立歌劇場・旅行マップ
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