ジェノヴァ旅行記、2日目前半。事前予定ではチンクエ・テッレ日帰りを計画していましたが、結局ジェノヴァをゆったりと観光。山の上から海の先まで、ジェノヴァらしさを堪能中。
(前回の記事)
目次
キオッソーネ東洋美術館
明治時代に、日本円紙幣の印刷技術の指導を行った、ジェノヴァ出身の画家・キオッソーネが集めた日本美術のコレクションを見に、朝から出かけました。
少し高台にあるこの美術館は、ジェノヴァのトンネルの横の歩行者通路を抜けて、階段を延々と登ります。
公園の入り口。美術館はこの敷地内にあります。
美術館に入る前に、登り続けた甲斐があった!この景色。
ジェノヴァは本当に港町ですね。海洋国家という呼び名がしっくりくる街。
ということでキオッソーネ美術館に入館。
甲冑が立っている!日本の博物館などでは座った状態でしか展示されていないので、立った状態の鎧兜を見るのは新鮮です。すごく勇ましい。
刀のつば、印籠?のコレクション。
装飾品、仏具なんかもあります。
美術館内はこのような段違いの構造。上階には掛け軸コレクションもありました。キオッソーネさん、相当な財力を持っていたことがわかります。
昼のポルト・アンティコ
高台を降りて、昨日も通ったポルト・アンティコへ。日曜ということで、水族館のチケット売り場前は大行列でした。
あ、あやしげなキャラクター見つけた。ディズニーシーのデジャヴ、再び。
ポルト・アンティコの桟橋ふう散歩道。
一番先っぽに、ベンチがたくさんあるエリアがあって、そこで観光客や地元住民が思い思いに休憩してます。
漁船や大型クルーズ船、お金持ちのボートなど見ながらぼんやり。
このジェノヴァ旅行の後になりますが、ヴェネツィアに行く前に、塩野七生さんの「海の都の物語」という、ヴェネツィアについての本を読んだのですが、その中にライバル・ジェノヴァのこともちょくちょく出てきます。
厳格な共和制と官僚的な運営方法で、堅実に経済大国の地位を築いていったヴェネツィア。
これに対しジェノヴァは、船乗りとしての個々人が自由に好き勝手才能を開花させた街、ゆえに個人の才能が際立っているときは強国だが、国家としての対応が必要な場合は弱かった、みたいな書かれ方でした。
とにかくヴェネツィアすげー、ヴェネツィアつえー、でもジェノヴァは・・・て感じなのですが、このジェノヴァのリヴィエラの風を思い出すと、そりゃしょうがないよね、と思います。
ヴェネツィアでは貴族が船に乗って貿易して帰ってくると、それはそれは詳細な報告書の提出が求められ、間を置かずに貴族内で共有されたそうです。
が、たぶんジェノヴァでは、報告書など一行も書かれなかったのではなかろうか・・・
自分が自分の才覚で上首尾に取引を終わらせてきて儲かったぜ~、あとは酒飲んで楽しく遊ぶぜ!って感じになったのでは。
いやでも、こんな気候ではそれもしょうがない。そんなちまちま報告書なんて書いてられないよ。と思います。
けっこうな大作ですが、すごく読み応えがあって面白いので、ヴェネツィアに行く前だけじゃなく、ジェノヴァに行く前にもぜひどうぞ♪
ジェノヴァの路地裏レストラン
ランチは1日目のディナーでも利用させてもらったレストランSOPRANISへ。ここはびっくりするくらいリーズナブルなのに全部美味しいです!
こちらのペスト・ジェノヴェーゼも、初日に食べたものとはまた違って、少しあっさり目なのが美味しかった。
レストランに行くまで細く暗い道を通らなければならないのがちょっと怖いですが、おすすめです。
(続く)
≪ジェノヴァ旅行計画≫
- (冬なのに)太陽も空気も風も色が違う!リヴィエラ感にノックアウト
- ジェノヴァ観光と街歩き。豪邸、聖遺物、港の散策と潜水艦
- キオッソーネ東洋美術館と、日曜のポルト・アンティコ ⇐今ココ
- 王宮で豪華な部屋を見学。最後にジェノヴァ水族館