イタリアのつま先、カラブリア州のビザンティン教会を見に行く旅行記、その3です。ビヴォンジのサン・ジョヴァンニ・テリスティス修道院を見て、ロッサーノへ移動しました。
サン・ジョヴァンニ・テリスティス修道院(San Giovanni Theristis)
旅行2日目。スティーロのホテルから見た朝の景色。
この日はスティーロの近郊の村、ビヴォンジの村のさらに山奥にあるサン・ジョヴァンニ・テリスティス修道院に行きます。
ホテルの御主人にタクシーを呼んでくれるようお願いしていたら、ご主人の友人?が車を出してくれました。感謝。
ビヴォンジの素朴な村を抜けて、干上がった川沿いを走り、くねくねした山道を走ること40分程。
けっこう遠いな・・・と思ったところで、到着です。
遠目から見てもすごくいい感じの建築。四角い立方体の上に円柱形のドーム。面白い形。
門から入ったところから見える、この美しい後陣部。すごくいい・・・美しいです!石積みの感じが良い。膨らんだ部分の模様は、アラブとかノルマン様式っぽい雰囲気です。
斜め下から見上げるこの角度も・・・イイ!!です。
この修道院は現役のルーマニア正教の修道院として機能していて、内部の撮影は禁止でした。中には複数の年代のフレスコ画が残っています。もともとは11世紀のギリシャ正教の建物でした。
どういう経緯かはよくわかりませんが、20世紀に入って修復されたあと、ギリシャ正教会からルーマニア正教会へ移譲されたっぽいです。修道院内には、イタリア語とルーマニア語の2種類のパンフレットがありました。
建物はバシリカ型。でもパンフレットや看板の解説を見ると、ビザンティン建築に典型的な内接十字型を持つもの、らしい。
ところでこの修道院、見学してるときから「案内してやるよ」と言わんばかりの態度の猫がずっとついてきて可愛かったです。
修道院内にも堂々と入ってました。すごく主っぽい態度。
ひととおり聖堂内部を見た後に、車を運転してくれたホテルの主人が、聖テリスティスの修行したグロッタ(洞窟)を案内する、というので、みんなで連なって山道を下り始めましたが。。。
猫が先導するのです。カワイイ。
現役修道院だけあって、途中の斜面に修道士の住む家々がありました。
家のひとつから修道士さんが出てきたので、ご挨拶。
小さな子犬を連れてきてたのですが、この子犬も可愛かった。甘噛みされました。
修道院がどれだけ山の中にあるのかわかる写真がこちら。
山の方を少し拡大して撮影。崖の横の平たいところに見えるのが、スティーロの村だと思うんですが、違うかな。
相当下ったところに、聖人の暮らしたという洞窟がありました。ほとんど剥がれてますが、何か壁画っぽいものの跡も見えました。
猫。俺のいつもの居場所だぜ。とでも言いたげなこの態度。
これでおしまい。元来た道を戻ります。(当然猫も戻る。)
美しい修道院でした。山の中のひっそり具合もすごく良かったです。
モナステラーチェ・スティーロの駅からロッサーノへ
修道院を堪能したあと、車でモナステラーチェ・スティーロの駅まで送ってもらいました。
鉄道の時間まで、駅前をうろうろ。
スティーロもビヴォンジも山の中でしたが、この辺は海岸です。
海の家みたいなカフェもたくさん出ていて、海水浴客で賑わってました。
モナステラーチェ・スティーロの駅は無人駅。券売機も、切符販売の窓口もないです。なので、ロッサーノまでのチケットはトレニタリアのウェブで購入しておきました。
電車に乗ってみたら、昨日電車に乗っていた警察官がいました。
なんか電車に乗ってる人たちは全員知り合いっぽい雰囲気で、いろんな人としゃべってる。
もちろん向こうも昨日の日本人、ということで認識していて、カットリカは良かっただろう、今度はどこに行くのか、と英語で話しかけてきました。
カットリカすごく美しかった!それから、サン・ジョヴァンニ・テリスティス修道院もすごく良かったよ、これからロッサーノに行く。というと、ロッサーノ!コーデックスを見るんだろう、と今度もまた満足気。旅行を計画するまで全く知りませんでしたが、ロッサーノのコーデックスというのはかなり貴重なもので、けっこう有名な観光名物っぽいです。楽しみ。
途中、カタンツァーロ・リドの駅で、1時間半の電車待ち。駅前のカフェで簡単にパニーノ食べて、いざロッサーノへ。
(続く)
≪スティーロとロッサーノ旅行計画≫