超個人的★ヨーロッパ旅行のHow To

ヨーロッパに住んでいる旅行好きです。バックパッカーやキャンプなどはしません(できません)・・・。公共交通機関ばかり利用してきた、これまでの個人旅行記録と旅のHow To。

【スティーロとロッサーノ】イタリアのつま先・カラブリア州に、異国情緒あふれる教会建築を見に行く(丸2日と5時間)

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2019年6月。南イタリアのつま先、カラブリア州は、かつてはギリシャの植民地。この地に遺されたビザンティン教会などを見に行くことにしました。

 

目次

 

シチリア島から広がった、南イタリアへの興味・関心

以前、ビザンティン風の豪華絢爛なモザイク装飾を見たくて、シチリア島の州都パレルモ世界遺産を巡ったことがあります。

tabikichi.hatenadiary.com

このときに知ったのが、シチリア島とその周辺の歴史。紀元前はギリシャ人の植民地で、その後支配者が東ローマからノルマン人、ナポリアラゴン家と変わっていく歴史の中で、それぞれの時代の建築が残っているらしい。

それから、シチリア島と目と鼻の先のイタリアのつま先部分にも、ギリシャ人植民地の名残が残っていたり、教会建築もビザンティン様式だったり、ノルマン・ビザンティン様式だったり、グレコビザンティン様式だったり、ともかく異国情緒ある教会がぽつぽつ残っているようです。

あまりガイドブックには紹介されない地域ですが、イタリアに残っているビザンティン教会というのを、ぜひとも見て回ってみたい。

 

カラブリア州、どこに行く?おもしろそうな街や村

ギリシャ・ビザンティン文化が残るカラブリア州。教会建築に重点を置いて、州内の魅力的な街や村を調べてみました。

その結果、小粒だけど風光明媚な村、絶景の村、遠く離れた地にぽつんと立つ教会、あまり知られていない美しいリゾートなど、わんさか出てきました。どこもそれぞれ魅力的です。・・・とても週末だけの旅行じゃ見切れません。

レッジョ・ディ・カラブリア(Reggio di Calabria)

f:id:tabikichi:20190628212122j:plainReggio Calabria | ITALY Magazine

空港のある街です。カラブリア州最大の人口を有する、大きな街。

アラゴン城やドゥオモ、博物館、海岸沿いの遊歩道など、見どころはたくさんありそう。Church of Ottimati にはビザンツ時代のモザイクが残っているそうです。

f:id:tabikichi:20190628211656j:plainChiesa degli Ottimati - Chiesa - Chiesa

 

シッラ(Scilla)

f:id:tabikichi:20190628212654j:plainCastello Ruffo - Comune di Scilla

レッジョ・ディ・カラブリアから電車で30分ほど。美しい海岸と、そびえ立つルッフォ城が印象的な、風光明媚な街です。

 

トロペア(Tropea)

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カラブリア州の知られざるリゾート、トロペア。「ティレニア海の真珠」と言われているそうです。

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何日か滞在して、ゆっくり街を散策したいところです。

 

ピッツォ(Pizzo)

f:id:tabikichi:20190628221102j:plainPizzo Calabro ⋆ b&b Magna Grecia

こちらも美しい海岸と、雰囲気ある旧市街が魅力的な街。海にせり出すように建つのはミュラ城。イタリア各地で食べられている、Tartufo(直訳すると「トリュフ」の意味)という、チョコレート入りアイスクリームの発祥の地。Piedigrottaという彫刻だらけの洞窟教会も観光名所です。

f:id:tabikichi:20190628221645j:plainLa Chiesetta di Piedigrotta: a Pizzo Calabro un tesoro d’arte | Yes Calabria

コセンツァ(Cosenza)

f:id:tabikichi:20190629044022j:plainCosenza – Calabria Film Commission

コセンツァは紀元前からある古代都市。内陸の街です。16世紀、ナポリ王国の下で設立された大学は、哲学と文学の研究で知られ、カラブリア州の学問・文化の中心地として栄えました。市内を流れる川で旧市街と新市街に分かれており、それぞれ雰囲気の異なる街並みを楽しめます。ノルマン人の築いたカステッロスヴェヴォからは、2つの街並みを一望できるのだそう。

 

チヴィタ(Civita)

f:id:tabikichi:20190628222939j:plainCivita: Legends and SuperstitionsItalianNotebook

15世紀、トルコの侵攻から逃げてきたアルバニア人が作った街。今も中世アルバニア文化が息づく街です。写真のとおり険しい山に囲まれていますが、じつは国立公園の中に位置しており、川や崖などの大自然を存分に満喫できるアクティビティも人気。街にある教会は東方正教でお馴染みのイコノスタシスがある、グレコビザンティン様式です。

サン・デメトリオ・コローネ(San Demetrio Corone)

f:id:tabikichi:20190629175113j:plainGalleria Fotografica - Comune di San Demetrio Corone

カラブリア州には、アルバニア人集落がいくつかあるようで、この街もその一つ。10世紀の建築、Sant’Adriano聖堂の床モザイクが見事です。

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f:id:tabikichi:20190629175632j:plainGalleria Fotografica - Comune di San Demetrio Corone

 

ロッサーノ(Rossano)

f:id:tabikichi:20190629051855j:plainRossano photos, places and hotels — GoTravelaz

こちらも古い歴史を持つ街です。中世にはギリシャ・ビザンティンの街として繁栄したそうで、ビザンティン様式の美しい建築物が残っています。

下の写真は、街の中にある、ビザンティン様式のサン・マルコ修道院f:id:tabikichi:20190629055758j:plainOratorio di San Marco a Rossano

それから、ロッサーノの市街から車で20~30分程山の中に行ったところには、11世紀に建てられたビザンティン様式修道院、サンタ・マリア・デル・パティーレがあります。内部にはユニークな動物の床モザイクが残っています。f:id:tabikichi:20190629054040j:plainIn bici da Rossano a Corigliano

f:id:tabikichi:20190629180018j:plainAbbazia Santa Maria del Patire · Rossano Purpurea

また、ロッサーノは、この街の司教区博物館に保管されている、6世紀のイラスト付きの福音書(Codex)が非常に有名。世界で最も古い新約聖書写本のひとつです。

クロトーネ(Crotone)

f:id:tabikichi:20190629073525j:plainCrotone - Lakinion Travel - Tour Operator in Calabria

古代からギリシャの植民地だった街。紀元前の数学者ピタゴラスが、自分の教団を置いた街でもあります。海岸沿いにはカポ・コロンナと呼ばれる遺跡や、アラゴン家の城塞が残っています。

f:id:tabikichi:20190629073335j:plainCrotone - Lakinion Travel - Tour Operator in Calabria

 

サンタ・セヴェリーナ(Santa Severina)

f:id:tabikichi:20190629064701j:plainSanta Severina - Lakinion Travel - Tour Operator in Calabria

クロトーネから内陸部へ30キロほど行ったところにある村。ここには、ビザンティン時代の要塞の上にノルマン人が築いたという、サンタセヴェリーナ城が残っています。内部は博物館となっており、ビザンティン教会や墓地を見ることができます。

街の中にも、面白そうな教会があります。細い柱で囲まれたドームが特徴的な聖フィロメーナ教会は、11世紀から12世紀に建てられた、ノルマン-ビザンティン様式のもの。

f:id:tabikichi:20190629065955j:plainChiesa di Santa Filomena

なお、サンタ・セヴェリーナはイタリアの観光政策「イタリアの最も美しい村」のひとつにも選ばれているところ。のんびり過ごすのも楽しそうです。

 

ティーロ(Stilo)

f:id:tabikichi:20190629074030j:plainThe humble beauty of Stilo’s Cattolica | Italian Ways

こちらも「イタリアの最も美しい村」のひとつに選ばれている、山の中の村。この村ではなんと言っても、ラ・カットリカと呼ばれる10世紀のビザンティン教会が有名です。正方形の中にギリシャ十字型を内包し、5つのドームを持つ、典型的なビザンティン建築世界遺産登録を目指して活動しているそう。

ティーロ近郊のビヴォンジの村の奥には、これもビザンティン時代の建築、サン・ジョヴァンニ・テリスティス修道院があります。こちらはルーマニア正教の現役修道院として機能しています。

f:id:tabikichi:20190629080219j:plainThe History of the Monastery of St. John Theristis | Bivongi and Surroundings

 

カウローニア(Caulonia)

f:id:tabikichi:20190629083022j:plainカウローニア - Wikipedia

ここもまた古い歴史を持つ、丘の上の小さな村。地震で倒壊したサン・ザッカリア教会の、13世紀のフレスコ画が残っています。

f:id:tabikichi:20190629180432j:plainChiesa di San Zaccaria - Caulonia - Visit Italy

 

ジェラーチェ(Gerace)

f:id:tabikichi:20190629084817j:plainhttps://reggiocalabria.italiani.it/scopricitta/il-duomo-di-gerace-autentico-bene-architettonico/

この村も「イタリアの最も美しい村」のひとつです。ジェラーチェのドゥオモはノルマン・ビザンティン様式のどっしりした建物。ほかにも、カラブリア州には珍しいゴシック様式のサン・フランチェスコ教会や、11世紀のビザンティン様式のサン・ジョヴァンネッロ教会など、個性的な教会が集まっていて、街歩きが楽しそうなところです。

 

2泊3日で何とか行きたい

カラブリア州の村や街をめぐるには、かなりの日数が必要になりそう。

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予算やスケジュールを無視して考えるなら、ナポリをスタート地点に、アマルフィ海岸を通過して、マテーラやターラントなどのバジリカータ州の街に寄り道し、そのあとコセンツァに入る。近郊の山の中の村をめぐってから、長靴の足の裏の部分を南下し、そのあと足の甲部分に戻って、ピッツォやトロペアなどを南下して、そのままシチリア島に入り、カターニアやラグーザなんかの世界遺産の街を通過して、パレルモが終点。

一体何日かかるのか、っていう旅ですがこれが理想です。

けれども旅行できる日数には限りがあるわけです。場所を絞って、どうにかして週末とプラス1日くらいで、行ってみたい。

・・・数ある魅力的な街や村について熟考し、厳選の結果、2泊3日で2つの村を訪れることにしました。

行き先は、ビザンティン教会ラ・カットリカのあるスティーロと、ユニークな床モザイクのあるサンタ・マリア・デル・パティーレの近くのロッサーノです。

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玄関口はレッジョ・ディ・カラブリア空港ではなく、ラメツィア・テルメ空港を利用します。

交通機関の本数が少なく、バスの情報もよくわからないカラブリア州ですが、詳しい行き方と観光ルートは次の記事で。

 

(続く)