超個人的★ヨーロッパ旅行のHow To

ヨーロッパに住んでいる旅行好きです。バックパッカー、キャンプ、ユースやドミトリー泊などはしません・・・。公共交通機関(やタクシー)ばかり利用してきた、これまでの個人旅行記録と旅のHow To。

【マントヴァ】イザベッラ・デステの時代のフレスコ画を見に行く、北イタリアのマントヴァ(丸1日と5時間)

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2017年10月。ルネッサンス時代に栄えた北イタリアの都市のひとつ、マントヴァルネッサンスの芸術・文化の中心となった宮殿やフレスコ画を見に行くことにしました。

 

目次

 

 

魅惑の北イタリアシリーズ、マントヴァ

北イタリアの諸都市を一つずつ観光しよう、と決めるきっかけになったのは、2014年の雑誌、CREA Traveller。 

この中で出てきたマントヴァっていうのはミラノからもヴェネツィアからも2時間の、ちょうど真ん中あたりに位置してます。

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この都市がルネッサンスの時代に芸術・文化の中心になったのは、フランチェスコ2世・ゴンザーガとその妻イザベッラ・デステの時代。とくにイザベッラ・デステはその当時の文化の中心となるべく、たくさんの絵画や美術品を集めたり、芸術家を呼び寄せたりと、パトロン活動にいそしんだそう。

残念ながら、集められた美術品は世界各地に散ってしまったようですが、マンテーニャの描いた「結婚の間」や、ジュリオ・ロマーノによるフレスコ画が有名なテ離宮など、マントヴァには今もルネッサンスの芸術が残っています。

 

マントヴァの見どころ

マントヴァとサッビオネータ」として世界遺産に登録されている都市、マントヴァ。(サッビオネータはゴンザーガ家のヴェスパシアーノ王子が治めた「理想都市」だそうですが、今回はサッビオネータには行きません。)

ガイドブックなどを参考に、世界遺産マントヴァの見どころをピックアップ。

 

ドゥカーレ宮殿

f:id:tabikichi:20180724070849j:plainThe Ducal Palace - Centro Guide Mantova - I Gonzaga

マントヴァ公爵宮殿。

f:id:tabikichi:20180724074616j:plainMuseo di Palazzo Ducale - www.mantova.com

たくさんの豪華な部屋を見ることができるようです。

 

サン・ジョルジョ城

f:id:tabikichi:20180724071232j:plainCastello di San Giorgio - www.mantova.com

マンテーニャのフレスコ画が有名な「結婚の間」はこの城にあります。

f:id:tabikichi:20180724073447j:plainThe bridal chamber - Centro Guide Mantova - I Gonzaga

 

離宮

f:id:tabikichi:20180724071550j:plainTe Palace

街の中心部から少し離れたところにある、ゴンザーガ家の別荘です。

f:id:tabikichi:20180724071938j:plainTe Palace - Centro Guide Mantova - I Gonzaga

ここはジュリオ・ロマーノフレスコ画がすごそう。

 

サンタンドレア教会

f:id:tabikichi:20180724072906j:plainBasilica di Sant'Andrea - www.mantova.com

地下に「キリストの血」が保存されているのだそうです。見たい!!

 

サン・ロレンツォ聖堂

f:id:tabikichi:20180724072620j:plainRotonda di San Lorenzo - www.mantova.com

マントヴァ最古の教会。11世紀のものだそう。

 

テアトロ・ビビエ―ナ(学術劇場)

f:id:tabikichi:20180724073611j:plainBibiena theatre - Centro Guide Mantova - I Gonzaga

アントニオ・ビビエーナという人の設計だから、ビビエーナ劇場。18世紀の建築。優美な曲線が美しいです。

 

ドゥオーモ

f:id:tabikichi:20180724073039j:plainDuomo o Basilica di San Pietro - www.mantova.com

マントヴァのドゥオーモ。

 

アルコ宮 

f:id:tabikichi:20180724074023j:plainPalazzo d'Arco - www.mantova.com

18世紀末の貴族の館。見学はガイドツアーのみ。ファルコネットによる12宮の間が有名。ロレンツォ・ロットの作品があるらしいのも気になります。 

 

マンテーニャの家

f:id:tabikichi:20180726033754j:plainCasa del Mantegna - www.mantova.com

今はギャラリーとして使われています。

 

ジュリオ・ロマーノの家

f:id:tabikichi:20180726034015j:plainhttp://www.mantova.com/casa-di-giulio-romano/

ジュリオ・ロマーノの設計によるもので、1544年の建築だそう。

 

マントヴァ公爵夫人イザベッラ・デステを知る

マントヴァに行くから、ということで塩野七生の「ルネッサンスの女たち」を読みました。

ルネサンスの女たち (新潮文庫)

ルネサンスの女たち (新潮文庫)

 

マントヴァ公爵であるゴンザーガ家へ嫁いだ、エステ家出身のイザベッラ・デステ(Isabella d'Este)の一生を知ることができます。気の強そうなイザベッラ・デステの一生がとても興味深い。

個人的に印象に残ったエピソードはこれらです。

  • 自分のオシャレに自信があった。事実、ドレスの着こなしが話題になり、真似されたりしていた。
  • 文化と芸術の中心人物として名を馳せようと、無理を通して美術品をゲットしたり、数々の芸術家を招いたりと熱心に活動。しかし、お抱えの宮廷画家マンテーニャの絵は気に入ってなかった。
  • たくさんの芸術家を招くも、大物中の大物、レオナルド・ダ・ヴィンチにはスルーされている。
  • 60歳のときに「自分が若いころの」肖像画を描かせる。(ウィーンの美術史美術館で見れます。)

本人は芸術のパトロンみたいな地位で注目されたかったようですが、「コレクターのわくを、彼女はついに超えることがなかった」のだそうです。

彼女が生きていたルネッサンス時代においても、夫が捕虜になっている最中に発揮した政治的手腕など、どちらかというと政治的な立場で有名になった、というようなことが書いてありました。

いずれにしても、気の強そうなこの人の出世欲?名声欲?のおかげで、マントヴァでは今も素晴らしい芸術を見ることができるということだと思われます。

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60歳のときにティツィアーノに描かせた肖像画

 

(続く)

 

マントヴァ旅行計画≫

  1. イザベッラ・デステの時代のフレスコ画を見に行く、北イタリアのマントヴァ ⇐今ココ
  2. 芸術をめぐるマントヴァ1泊2日観光ルート

マントヴァ旅行記

  1. 見ごたえ抜群のテ離宮と、マントヴァの街歩き
  2. エルベ広場の教会と、サンジョルジョ城の結婚の間
  3. アルコ宮とテアトロ・ビビエーナ 

 

【ブレーシャ旅行記】2:カピトリーノ神殿とロッジア広場、ロトンダ

ミラノ滞在中の、日帰りブレーシャ旅行記です。世界遺産のサンタ・ジュリア博物館の見学後はカピトリーノ神殿などをのんびり観光して、16時の電車にてミラノへ日帰りしました。

 

目次 

 

 

カピトリーノ神殿

サンタ・ジュリア博物館を見学した後は、駅に戻りがてらの観光です。見たかったのは、博物館と同じ通り沿いにあるカピトリーノ神殿。

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通り沿いからもこの修復された柱を見ることはできますが、入場料を払うと、発掘された地下の遺構を見学することができます。

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地下神殿は色鮮やかな壁画で装飾されていたようでした。

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数は少ないですが、このような発掘品もあります。

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もう一度地上にもどると、このような部屋もあります。やはりここで発掘されたプレートをところ狭しと展示しています。

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他にもこのような柱があったり

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円形劇場跡も隣にありました。

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ロッジアとロッジア広場

カピトリーニ神殿を出て、少し坂道をのぼっていくと、散歩に良さそうな道が出てきます。

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道の真ん中の帯状のところに丸いタイルがずっと埋められてます。このタイルをたどって下っていくと、ロッジア広場に着きました。

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タイルには人の名前と生年月日らしいものが書いてあって、ロッジア広場に到着した一番最後のタイルにはこんなふうでした。

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調べてみたけど結局よくわからなかったです。70年代にここのロッジア広場で爆弾テロがあったらしいけど、それの関係かもしれない。

 

ロッジアです。 

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この反対側がこちらの時計付きの建物。 

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すごく整った美しい広場でした。

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ロトンダ

そのまま歩いてロトンダまで来ました。

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隣のドゥオモと比較するとだいぶ小さく見えますが、ロトンダ型の教会の中ではけっこう大きい方だと思います。

内部です。

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わりと古い時代に建造されたものが多いロトンダ型の教会は、古いだけあって内部の装飾もほとんど残ってなかったり、粗削りのむき出しの内装だったりすることが多いのですが、ここはわりと装飾があって豪華でした。

内円と外円による二重構造。内円を囲む通路では、クリスマス関連の模型?のようなものの展示場になっていて、たくさんのブレーシャ市民が訪れてました。

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展示物にはそんなに興味がないので、教会そのものを観光。内部で段差があったりと複雑。もしかして段階的に増築していったのかもしれません。

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足元にはローマ時代のモザイクが保存されてました。古い時代も神殿なり教会だったのかも。その上に新たに教会を建てる、という例をけっこう見るので・・・。

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博物館を中心にこれだけ回って、15時30分。駅のカフェで遅い昼食を取りながら電車を待って、ミラノに帰りました。

自分が行ったときにはトジオ・マルティネンゴ市立絵画館は休館していたので、今度行くならこの美術館に行ってみたいです。

 

≪ブレーシャ旅行計画≫

≪ブレーシャ旅行記

  1. 遺跡、教会、礼拝堂をそのまま取り込んだサンタ・ジュリア博物館
  2. カピトリーノ神殿とロッジア広場、ロトンダ ⇐今ココ